データレートと記憶装置
取り込むビデオのデータレートは、ソースビデオの形式と取り込みに使用するコーデックによっ
て異なります。データレートが低いビデオを取り組む場合、比較的安価な記憶装置を使用できま
す。データレートが非常に高いビデオを取り込む場合は、より高速なハードディスクが必要にな
ります。以下に、一般的な取り込み形式のデータレートの例をいくつか示します。
どのディスクドライブテクノロジーを使用する場合でも、使用するハードディスクの連続転送速
度は、データレートに対応できる速さでなければなりません。取り込むビデオのデータレートに
よって、
1
台のドライブで十分なこともあれば、
1
台では足りないこともあります。
たとえば、圧縮されてない
SD
ビデオを
24MB/sec
(メガバイト/秒)で取り込む場合、おそら
く
1
台のハードディスクではデータを十分な速度で記録できないでしょう。何とかしてデータを
ディスクに取り込んだとしても、「
Final
Cut
Pro
」で再生または出力中にフレームがコマ落ちす
る可能性があります。
形式
標準データ転送速度
OfflineRT
(
Photo JPEG
を使用)
300
∼
500KB
/秒の間で変化
25:1
モーション
JPEG
(
M-JPEG
)
1MB
/秒
DV
(
25
)
HDV
(
1080i
)
3.6MB
/秒
DVCPRO 50
7.2MB
/秒
DVCPRO HD
(
1080i60
)
DVCPRO HD
(
720p60
)
11.75MB
/秒
DVCPRO HD
(
720p24
)
5MB
/秒
2:1
モーション
JPEG
(
M-JPEG
)
12MB
/秒
非圧縮の
SD
ビデオ
24MB
/秒
非圧縮
8
ビットの
1080 29.97i HD
ビデオ
121.5MB
/秒
非圧縮
10
ビットの
1080 29.97i HD
ビデオ
182.3MB
/秒
第
13
章
ハードディスクに関するオプションを決定する
209
IIIIIIIIIIII
ハードディスクまたはハードディスクのコンピュータへの接続がビデオ形式のデータレートを
サポートしていない場合、以下の
3
つの要素を検討する必要があります:
Â
連続転送速度は、
データをディスクに書き込む速度を
MB
/秒で表したものです。
M-JPEG
圧縮
を利用するビデオインターフェイスを使う場合、ハードディスクの連続転送速度によって、取
り込めるビデオの最高品質が決まります。連続転送速度が高いディスクでは、データレートが
高いビデオ・メディア・ファイルを取り込むことができ、結果として画質も高くなります。
Â
シークタイムとは、ディスクに保存されているデータにアクセスする速度を
ms
(ミリ秒)で
表したものです。編集済みのクリップのシーケンスを再生するときは、次に再生するクリップ
をディスク上で探すため、シークタイムは速ければ速いほどよいといえます。
Â
回転速度が速いほどディスクの連続転送速度は速くなります(通常のマルチメディアディスク
の回転速度は
1
分間に
7200
回転(
7200rpm
)です)。しかし、ハードディスクは回転が速く
なるほど熱くなるので、ディスクをコンピュータの内部に取り付ける場合、あるいは外部の
ケースに入れる場合は、十分に換気することが重要です。
参考:
Jaz
、
Zip
、
CD-RW
などの取り出し可能メディアドライブは、データ転送レートが低いた
め、ビデオの取り込みや再生には適していません。