ビデオのタイムコードの計算は、実際のフレームレートが単純な
30
でも、
29.97
でもない ため複雑です。実際のフ レームレート は、
30 fps
×
1000/1001
で あり、こ れは
29.9700299700299700
(以下同じ値の繰り返し)になります。
(
30 fps
×
1000/1001
ではなく)
29.97 fps
を使用して計算されたタイムコードは、特にメディアの継続時間が長くなった場合に
は不正確になることがあります。
「
Final
Cut
Pro
」では、より正確な計算方法である
30
×
1000/
1001
が使用されています。
オーディオのサンプル数とビデオフレーム数の対応
デジタルオーディオ・ファイルのタイムコードは、特定のオーディオサンプル数と各ビデオフ
レームを対応させることで計算します。サンプルレートが、ビデオのフレームレートの整数倍で
あるときは、タイムコード数を正確にサンプル数に対応付けることができます。たとえば、オー
ディオのサンプルレートが
48,000 Hz
でビデオのレートが
25
fps
の場合、オーディオサンプル
1920
回が
1
ビデオフレームに対応します。
第
20
章
メディアファイルをプロジェクトに読み込む
327
IIIIV
V
V
V
ただし、
NTSC
関連のビデオレートを使用した場合、
1
秒当たりのオーディオサンプル数と
1
秒
当たりのビデオフレーム数に単純な関係はありません。
SMPTE
(
Society of Motion Pictures and
Television Engineers
)では、あいまいさをなくすために何回のオーディオサンプルがビデオフ
レームに対応する必要があるか定義されています。フレーム当たりのオーディオサンプル数は、
フレーム単位で変化させることで一定のパターンが形成されています。フレーム当たりの正確な
サンプル数に代わる、サンプル数が変化する一定のパターンは数フレームにまたがったものにな
ります。
Broadcast Wave
ファイルを読み込むときには、
2
つのパラメータを基にタイムコードが計算され
ます:
Â
現在選択しているシーケンスプリセットの編集中のタイムベース( フレームレート)
Â
読み込んだ
BWF
ファイルのオーディオサンプルレート
シーケンスのプリセットのフレームレートが
29.97
fps
で、
BWF
ファイルのサンプルレートが
SMPTE
の仕様で定義されている場合、「
Final
Cut
Pro
」では
SMPTE
の仕様に定義されている繰
り返しのフレームパターンが使用されます。
Broadcast Wave
ファイル内でのドロップフレームの表示方法
BWF
ファイルがドロップフレームとノンドロップフレームのどちらのタイムコードで録音され
ているかを明示する、または検出するための承認された標準はありません。この情報を保存する
ための一般的に認知された方法がいくつかありますが、「
Final
Cut
Pro
」はこの情報の読み取り
をサポートしていません。代わりに、
「
Final
Cut
Pro
」は、
BWF
ファイルについて、常にノンド
ロップフレームタイムコードで計算します。読み込み時にドロップフレームタイムコードを指定
できるほか、
「タイムコードの修正」コマンドを使うこともできます。詳細については、
325
ペー
ジの「
Broadcast Wave
ファイルを読み込む
」を参照してください。