ファイルを読み込む
BWF
(
Broadcast Wave Format
)は、
WAVE
ファイル形式の拡張仕様であり、追加のメタデータ
を含んでいます。
BWF
ファイルはタイムコード情報を保存できるため、特にビデオのポストプ
ロダクションでこの形式がよく使われます。現在の業務用オーディオレコーダの多くが、
BWF
ファイルで録音できます。
BWF
ファイルは最初のタイムコード番号のみを保存するため、残りのタイムコード番号は
「
Final
Cut
Pro
」で計算されます。タイムコードをオーディオサンプルにマッピングするのは、
25
fps
や
30
fps
などのフレームレートの場合は簡単な処理ですが、
29.97
fps
のビデオの場合は
複雑になります。次の
2
つの複雑な問題があります:
Â
29.97
fps
ビデオは、実際には
29.97
fps
ではなく、
30 fps
×
1000/1001
または
29.9700299700299700 fps
(以下同じ値の繰り返し)です。
Â
サンプル数と
1
秒当たりのフレーム数の関係が一定ではありません。その代わりに、
SMPTE
標
準では、フレーム当たりのサンプル数の変動は繰り返しのシーケンスとして確立するように定
められています。
また、
BWF
ファイルがドロップフレームとノンドロップフレームのどちらのタイムコードで録
音されているかを明示する、または検出するための承認された標準もありません。
326
Part IV
切り出し、取り込み、および読み込み
ドロップフレームタイムコードで
29.97
fps
の
BWF
ファイルを読み込むには:
1
「
Final
Cut
Pro
」>「ユーザ環境設定」と選択し、
「編集」タブをクリックします。
2
「
NTSC
デフォルトタイムコード」ポップアップメニューから「ドロップ」を選択します。
ノンドロップフレームタイムコードで
BWF
ファイルをすでに読み込んでいる場合にタイムコー
ドをドロップフレームに修正するには、「タイムコードの修正」コマンドを使います。
BWF
ファイルのタイムコードをドロップフレームに修正するには:
1
「ブラウザ」で修正するタイムコードを含んだオーディオクリップをすべて選択します。
2
「修正」>「タイムコード」と選択して、
「形式」ポップアップメニューから「ドロップフレーム
を」を選択します。
ビデオレートが
29.97 fps
の
Broadcast Wave
ファイルに対する、
「
Final
Cut
Pro
」でのタイムコードの計算方法
同じ
BWF
ファイルを「
Final
Cut
Pro
」とほかの編集アプリケーションで読み込んだ場合、特定
のタイムコード番号が異なって計算されることがあります。以下のセクションでは、
BWF
ファ
イルを読み込むときに「
Final
Cut
Pro
」がどのような方法でタイムコードを正確に計算するかに
ついて説明します。
読み込んだ
BWF
ファイルについて、
「
Final
Cut
Pro
」で計算されたタイムコード値に影響するの
は次の
3
つの要素です:
Â
NTSC
ビデオの実際のフレームレート
Â
オーディオサンプルからビデオフレームへのマッピング
Â
BWF
ファイルのドロップフレームインジケータ
NTSC
ビデオの実際のフレームレート
タイムコードの計算はきわめて単純ですが、
NTSC
に関係するフレームレートはその限りではあ
りません。
NTSC