クリップをスーパーインポーズする
場合によっては、あるクリップを、別のトラックにあるクリップの上に直接配置することもあり
ます。これをスーパーインポーズ編集といいます。スーパーインポーズ編集を使用すると、シー
ケンスの既存のクリップの上にソースクリップをすばやく重ねることができます。シーケンス内
に利用できるトラックがない場合は、
「
Final
Cut
Pro
」によってソースクリップ用の新しいトラッ
クが作成されます。
スーパーインポーズ編集は、標準の
3
ポイント編集の規則に従います。ただし、
「キャンバス」
または「タイムライン」にイン点やアウト点が指定されていない場合に、
「タイムライン」の再
生ヘッドの位置がデフォルトのイン点として使用されません。代わりに、現在の保存先トラック
内で再生ヘッドが置かれている位置にあるクリップによって、ソースクリップのイン点とアウト
点が決まります(
「クリップをマーク」コマンドを使う場合と同じです)
。
「キャンバス」または「タイムライン」内でイン点とアウト点を設定する場合は、指定の範囲に
対応できるだけの十分なメディアがソースクリップにある限り、複数のクリップにまたがって編
集点を設定できます。
スーパーインポーズ編集を同じ位置で繰り返し行うと、現在の保存先トラックのすぐ上のビデオ
トラックに各新規クリップが組み込まれ、それまでにスーパーインポーズ編集で組み込まれたす
べてのビデオクリップは、
1
つ上のトラックに移動します。スーパーインポーズ編集で組み込ん
だクリップにオーディオが含まれる場合は、シーケンスで使用されているオーディオトラックの
すぐ下に新しいオーディオトラックが追加されていきます。
置き換え編集前
置き換え編集後
新規クリップがシーケンスの
選択した部分を置き換えます。
第
10
章
3
ポイント編集
163
IIIIIIII
同様に、複数のソースクリップを一度に使ってスーパーインポーズ編集を行う場合、すべてのク
リップがお互いの上に重なります。選択グループ内の先頭のクリップが一番上になり、以降の各
クリップがその下に表示されます。
スーパーインポーズ編集を実行するには:
1
以下のいずれかの操作を行います:
Â
「タイムライン」の再生ヘッドを、ソースクリップをスーパーインポーズしたいクリップの上
に置きます。このクリップの先頭と末尾が、ソースクリップの編集点として使用されます。
Â
シーケンスのイン点とアウト点を設定します。
2
「ビューア」でイン点を設定し、シーケンスに組み込みたいソースクリップの開始点を定義します。
3
以下のいずれかの操作を行います:
Â
クリップを「ビューア」から「キャンバス」の編集オーバーレイにある「スーパーインポー
ズ」セクションまでドラッグします。
Â
「キャンバス」の「スーパーインポーズ」ボタンをクリックします。
Â
F12
キーを押します。
A
B
C
D
A
B
C
D
編集前
編集後
「キャンバス」内の
編集オーバーレイの
「スーパーインポーズ」
セクション
「スーパーインポーズ」ボタン
164
Part II
ラフ編集
「ビューア」内のクリップが、
「タイムライン」の再生ヘッドが置かれているクリップの先頭また
はシーケンスのイン点を先頭に、保存先トラックの上のトラックに配置されます。保存先トラッ
クの上にトラックがない場合は、新しいトラックが作成されます。
スーパーインポーズ編集前
スーパーインポーズ編集後
第
10
章
3
ポイント編集
165
IIIIIIII
3