「エコー」フィルタと「リバーブ」フィルタ
エフェクトフィルタの中で使用頻度が最も高いのが「エコー」フィルタと「リバーブ」フィルタ
です。
「リバーブ」を使って、隔離された場所で録音された音に特定の音響空間の反響効果を追
加します。リバーブをかけ過ぎると、特に会話の場合に音の明瞭さを損ない、作為的に聞こえて
しまう場合が多いので、かけ過ぎないよう注意する必要があります。可能であれば、元の製作現
場と同じ、または似た環境で会話を録音するのが一番良い結果が出ます。
「エコー」フィルタの設定
「リバーブ」フィルタの
設定
第
8
章
オーディオフィルタを使う
161
IIII
「エコー」および「リバーブ」フィルタの両方の設定は以下の通りです:
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エフェクトミックス: このスライダでは、どれだけの量の生の音、つまり元の音をサウンドエ
フェクトとミックスするかを指定します。時間軸上でこのパラメータにキーフレームを設定す
ることによって、遠く離れた部屋の片隅(リバーブが多い)からマイクに向かって人が歩いて
くる(近づくに従ってリバーブが少なくなる)ような効果を加えることができます。
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エフェクトレベル: このスライダでは、リバーブエフェクトまたはエコーエフェクトの音量を
設定します。
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ブライトネス: このスライダでは、リバーブまたはエコーの音質を変えます。このパラメータ
を増加させると、エフェクトの強度が強くなります。
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フィードバック: このスライダ(「エコー」のみ)では、フィルタによって生成されたエコー
をどれだけ長引かせるかを指定します。エコーが繰り返される過程で、エコーどうしが相互に
作用し、複雑なエコー効果が生成されます。
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ディレイタイム: このスライダ(「エコー」のみ)では、エコーとエコーの間の休止時間をミ
リ秒単位で指定します。休止時間を長くするほど、環境の空間が広く感じられます。
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タイプ: このポップアップメニュー(「リバーブ」のみ)では、フィルタで再現する音響環境
の種類を指定します。
162
Part I
オーディオミキシング