適切な照明を使う
青または緑バックのビデオ撮影に使用する照明は、背景を簡単にキーアウトできるかどうかの決
定に重要な役割を果たします。
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青または緑バック: とびぬけて明るい領域(ホットスポット)やシャドウができないよう、均
一に照明する必要があります。背景スクリーンに使用する素材は、コブやしわがなく滑らかな
ものであることが必要です。
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ビデオ信号: 「ノイズ」粒子があると良好なキーが取り出しにくくなるため、フィルムまたは
ビデオの粒子は最小限であることが必要です。照明が少ない状況ではビデオに粒子が入りやす
いため、背景スクリーンの照明を十分な明るさにして、ビデオカメラのゲインを上げる必要が
ないようにします。
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前面のサブジェクトの照明: 背景スクリーンの照明に対して
1:1
の比率に近づける必要があり
ます。こうすることで、前面のサブジェクトを正しく照明した場合に、背景スクリーンの露光
過多や露光不足が避けられます。
背景の青または緑のスクリーンが正しく照明されたら、前面のサブジェクトが合成したいシー
ンに一致するよう前面のサブジェクトの照明に注意を集中させる必要があります。サブジェク
トの照明のシャドウとハイライト間のコントラストが正しいことを確認するのが、特に重要で
す。サブジェクトの色やブライトネス全体は「
Final
Cut
Pro
」の色補正フィルタを使って簡単
に調整できますが、コントラストは簡単には変えられません。前面のサブジェクトを厳密に照
明する必要があるということではありません。使用する照明の方向、品質、コントラストがサ
ブジェクトの配置されるシーンに合っていることを確認すればよいのです。
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前面のサブジェクトと背景スクリーンとの距離: 背景の青または緑のスクリーンから跳ね
返って前面のサブジェクトに「もれる」色付きの光の量を減らすために、前面のサブジェクト
と背景スクリーンの間を少し空けることもお勧めします。通常は、サブジェクトを背景スク
リーンから
1.5
∼
3m
離して配置します。
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Part II
エフェクト
「
Final
Cut
Pro