Final Cut Pro 6 - 例:「クロマキー」フィルタを使う

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例:「クロマキー」フィルタを使う

以下に、「クロマキー」フィルタの代表的な使用例を挙げます。

1

キーを適用したい緑バックのクリップを「タイムライン」に組み込みます。

スーパーインポーズ編集を使って、背景として使用するクリップの上に緑バックのクリップを配

置することもできます。

ヒント:

「タイムライン」のトラック

V2

にクリップを組み込むと、新しく合成された背景として

別のクリップを挿入する場所ができます。

2

組み込んだ緑バックのクリップに「クロマキー」フィルタを適用します。

詳細については、

218

ページの「

クリップにフィルタを適用する

」を参照してください。

3

「タイムライン」で緑バックのクリップをダブルクリックして「ビューア」に開き、

「ビューア」

の「クロマキー」タブをクリックします。

参考:この例では、「フィルタ」タブに表示される数値コントロールは使用しません。

「クロマキー」の最下部の

3

つの

スライダを使うと、さらに調整を
加えることができます。

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キーイング、マット、およびマスク

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IIIIIIII

4

クリップのキーを適用する色を選択するには、

「色を選択」スポイトツールをクリックして、ポ

インタを「キャンバス」に移動して(ポインタはスポイトツールに変わります)、目的のキーの

色をクリックします。前景のサブジェクトのエッジ近辺の色を選び、そのサブジェクト近辺の範

囲がキーアウトする最初の色の範囲となるようにします。

スポイトツールで選択した色の範囲が、クリップ内で透明になります。

次に、最初のキーですぐに削除されなかった背景の領域を含ませるために、キーが適用される領

域を拡張することができます。

5

「色を選択」スポイトツールをクリックして、

「キャンバス」で

Shift

キーを押したままキーアウト

したい背景の別の領域をクリックし、透明な領域を広げます。

最初のキーの色を選択した後

(緑がすべてキーアウトされるわけでは

ありません)

スポイトツールでクリックする前

スポイトルールを使って

追加の色の範囲を選択する前

追加の色の範囲を選択した後

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436

Part II

エフェクト

この手順を必要な回数だけ繰り返すことができます。目的は、前面のサブジェクトに影響を及ぼ

さずに、できるだけ背景を削除することです。前面の要素の輪郭まで入った場合は範囲を広げす

ぎなので、操作を取り消します。この手順では、前面のサブジェクトの周囲に背景からもれた色

をすべて除去する必要はありません。背景スクリーンの主要な領域を削除することにだけに集中

すればよいのです。

ヒント:背景のキーアウトを進めるにつれて、

「キャンバス」で別の背景を使用すれば便利であ

ることが分かってきます。

「チェッカーボード

1

」と「チェッカーボード

2

」の背景を使えば、イ

メージのまだキーアウトされていない色もれ領域をもっと簡単に見ることができます。また、他

の背景のシェードと色を使って、より明るい背景でキーエフェクトを比較することもできます。

6

必要に応じて、カラーレンジコントロール、

「サチュレーション」コントロール、「ルミナンス」

コントロールを調整することで、背景からさらに多くのキーの色を削除し、前面のサブジェクト

に影響を及ぼさずに前面レイヤーからより多くの色のもれを取り除くことができます。

上ハンドルはキーアウトするヒュー、サチュレーション、ルミナンスの範囲全体を処理し、下ハ

ンドルはキーが適用された色の範囲と適用されない色の範囲の間の違いをぼかします。

参考:緑のスクリーンの大部分は上ハンドルを使って削除しますが、前面のサブジェクトの細か

い部分の周囲にいくらか色のもれが残っている地点で停止する必要があります。ここからは、下

ハンドルを使ってキーが適用される領域を少しずつ広げていく必要があります。この地点では、

色のもれを完全に除去することは重要ではなく、色のもれている領域が画素化されてベタになる

ことなく、ソフトで半透明であることを確認するだけでかまいません。

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キーイング、マット、およびマスク

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7

前面のサブジェクトのエッジの見え方に応じて、

「エッジを薄く」スライダを使って調整するこ

とができます。「エッジを薄く」スライダでは、

「クロマキー」で作成したアルファチャンネルを

縮小して、前面のサブジェクトのエッジ周辺に残っている薄い色もれの除去を開始することがで

きます。

8

この時点での追加の手順として、

「柔らかに」スライダを使って前面のサブジェクトのエッジを

ぼかすことができます。圧縮成分が前面のサブジェクトの周囲に濃淡のむらがあるエッジとして

現れるため、前面のサブジェクトのエッジが粗く見える場合に、この手順は特に役に立ちます。

残そうとしているサブジェクトの詳細が失われ始めるおそれがあるため、この調整はあまりやり

過ぎないでください。

「エッジを薄く」スライダを

調整する前

「エッジを薄く」スライダを

右にドラッグした後

「柔らかに」スライダを調整する前

「柔らかに」スライダを少し右に

ドラッグした後

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Part II

エフェクト

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この時点でもまだ薄い色のもれが残っている場合や、

「クロマキー」の極端な設定を使う必要が

あり、その結果、前面のサブジェクトの一部がエッジ周辺で失われてしまった場合は、「マスク

エッジ修正」フィルタを適用してください。

「マスクエッジ修正」フィルタを適用してから、

「マ

スクエッジ修正」の「エッジ調整(やせる/太る)」スライダと「エッジのぼかし」スライダを

調整します。この地点で、背景の色のもれをすべて除去する操作を行う必要があります。

「エッジ調整(やせる/太る)

」スライダを右に動かすと、前面のサブジェクトの周囲のアルファ

チャンネルがさらに縮小され、まだ残っている色のもれが取り除かれます。

「エッジ調整(やせ

る/太る)

」スライダを左に動かすと、アルファチャンネルが拡張され、前面のサブジェクトの

失われた領域を置き換えることができます。

「エッのぼかし」スライダでは、必要に応じてエッ

ジをさらにぼかすことができます。

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キーに問題はないのに、前面のサブジェクトのエッジに背景から色がもれている場合は、

「ビュー

ア」の「クロマキー」タブに戻って「強調」スライダを調整し、この色もれが目立たないように

サチュレーションを減らすことができます。

「強調」スライダは動かし過ぎないでください。動

かし過ぎると、サブジェクトのエッジに望ましくない色が現れます。

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前面のサブジェクトに「強調」スライダで除去できなかった色のもれが残っている場合は、スピ

ル除去のフィルタを適用してください。

スピル除去フィルタは、エッジ上だけでなく前景のサブジェクトのあらゆる場所に現れる色のも

れのサチュレーションを減らします。たとえば、髪の毛や薄手の服などの前景のサブジェクトか

ら背景の色が少し透けて見える場合があります。キーイングされたクリップにスピル除去のフィ

ルタを適用した場合は、

「適応量」スライダを調整して前面イメージ内で色のもれのサチュレー

ションをどの程度減らすかを決定します。

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サブジェクトの周囲の装置やライトなどの、キーアウトされなかったすべての不要な要素や、青

または緑バック自体のエッジを除去するには、前面クリップの「モーション」タブにある「クロッ

プ」パラメータを使用して、イメージからそれらの要素を切り取ります。切り取る必要のある領

域が不規則な場合は、

「クロップ」パラメータの代わりにガベージマットフィルタを適用できます。

イメージの両側が
切り取られて、無関係な

要素が削除されます。

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キーイング、マット、およびマスク

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これで、背景イメージを挿入する準備が整いました。背景イメージとして使用するためにシーケ

ンスに組み込んでいるクリップが、キーを適用する前景クリップの下にあるビデオトラックにあ

ることを確認してください。

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前景と背景を実際に一緒に撮影したように見せるためには、背景をぼかして焦点が合っていない

ようにしたり、前面のサブジェクトの色を補正して背景の色温度と同じにしたり、モーションエ

フェクトを使って前面のサブジェクトを動かしたりするなどの合成手順をさらに実行する必要

があります。キーがうまく適用された場合でも、合成した映像を完成ショットのように見せるた

めにこのような細かい作業を行います。

背景イメージが表示されて
います。

背景イメージがキーを適用

した前景クリップの下に
配置されます。

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Part II

エフェクト