Final Cut Pro 6 - 例:「モーション」の設定を使って、マルチクリップレイアウトを作成する

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例:「モーション」の設定を使って、マルチクリップレイアウトを作成する

この例では、「縮小/拡大」、

「回転」および「中心」パラメータを使ってレイヤー化したインタ

ビュー部分を作成します。この例では、新しいシーケンスがすでに作成されており、タイムライ

ンで開いているものと想定しています。

参考:この例では、

DV

クリップ用に作成されたフレームサイズ

720

×

480

のシーケンスを使用

します。

1

背景レイヤー(合成された他のすべてのレイヤーが、このレイヤーを背景にして配置されます)

として使用するクリップを「ビューア」で開き、シーケンスのトラック

V1

にこのクリップを組み

込みます。

参考:グラフィックス、ビデオクリップまたは「

Final

Cut

Pro

」ジェネレータクリップなどの背

景レイヤーを使用しない場合、デフォルトで、レイヤー化されたすべてのクリップの背景は黒く

表示されます。

2

シーケンスのイン点およびアウト点がこの背景クリップの継続時間となるように設定します

「マーク」メニューから「クリップをマーク」を選択するか、

X

キーを押します)。

初期背景レイヤー

シーケンスのイン点と

アウト点

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264

Part II

エフェクト

3

合成の背景に配置したい最初のクリップを「ブラウザ」から開き、スーパーインポーズ編集を

使ってこのクリップをシーケンスに組み込みます。

4

「タイムライン」に組み込んだばかりのシーケンスクリップ(背景クリップではなく)をダブル

クリックして「ビューア」で開き、「モーション」タブをクリックします。

まず、クリップのサイズを変更して小さくし、次に回転を変更してクリップを傾けます。

5

「基本モーション」の開閉用三角ボタンをクリックし、

「基本モーション」のパラメータを表示し

てから、

「縮小/拡大」スライダを

38

までドラッグします(または、

「縮小/拡大」の数値フィー

ルドに

38

と入力して

Return

キーを押します)

新規のトラックが現在の

V1

ビデオトラックの上に

作成され、クリップが

そこに挿入されます。

スクラバー・バーにある

点線は、クリップが

シーケンス内にあることを

表しています。

このクリップの

モーション設定

「縮小/拡大」スライダを

左にドラッグすると、

「キャンバス」のクリップが

小さくなります。

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14

モーションパラメータを変更する

265

IIIIIIII

6

「回転」の角度コントロール(ダイヤル)を「−

28

」と表示されるところまで左にドラッグします。

負の数値はクリップを左へ回転、正の数値は右へ回転します。

次に、「キャンバス」でこのクリップの位置を変更します。

7

「中心」パラメータのポイントコントロールを選択し、ポインタを「キャンバス」まで移動して

(ポインタが十字型に変わります)、

「キャンバス」の左上隅でクリックします。

十字型ポインタで「キャンバス」内をクリックすると、クリップの中心点の

x

および

y

の数値

が、クリックしたピクセルの位置の数値に変わります。この場合、最初(

x

)の座標は−

218

2

番目(

y

)の座標は−

119

と表示されています。

「中央」の数値フィールドにこれらの値を入力し

て、クリップの位置を変更することもできます。

クリップの

回転角度です。

この変更も

「キャンバス」に

反映されます。

「中心」パラメータの

ポイントコントロール

クリップの中心点の新しい
座標がこの数値フィールド

に表示されます。

この変更も

「キャンバス」に

反映されます。

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266

Part II

エフェクト

参考:基本的な幾何学を利用したクリップの配置の詳細については、

261

ページの「

座標幾何学

を使用してクリップを配置する

」を参照してください。

次に、合成に別のクリップを追加します。

8

「タイムライン」で、現在の保存先トラックとしてトラック

V2

を選択します(

V2

の保存先コント

ロールをクリックします)。その後、スーパーインポーズ編集を使用して、背景に配置したい第

2

のクリップ内で編集します。

これで、最初のクリップからモーション設定をすべてコピーし、必要なものを選択して

2

番目の

クリップに適用することができます。

9

大きさを変えて位置の再設定を行ったトラック

V2

のクリップを選び、

「編集」メニューから「コ

ピー」を選択します。次に、トラック

V3

のクリップを選択して、

「編集」>「パラメータをペー

スト」と選択します。

「パラメータをペースト」ダイアログが表示されます。このダイアログにある各種オプションを

選択し、現在選択しているクリップへコピー元のクリップから使いたいパラメータだけをペース

トすることができます。

同じイン点とアウト点を
使って、

2

番目のクリップが

シーケンスのトラック

V3

配置されます。

パラメータのペースト先と
なるトラック

V3

のクリップを

選択します。

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14

モーションパラメータを変更する

267

IIIIIIII

10

「基本モーション」チェックボックスを選択して、「

OK

」をクリックします。

2

つのクリップが「キャンバス」の同じ位置に置かれますが、トラック

V3

上のクリップが優先

されて、「キャンバス」に表示されます。

この新しいクリップを同じサイズに保ちながら、オリジナルのクリップの鏡像イメージとなるよ

うに右のコーナーに配置します。

11

トラック

V3

のクリップをダブルクリックして「ビューア」で開き、「モーション」タブをクリッ

クします。

コピーされるパラメータは

この設定だけです。

これで、 トラック

V3

新しいクリップにトラック

V2

にあるもう

1

つの

クリップと同じモーション
設定が割り当てられました。

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268

Part II

エフェクト

12

「中心」パラメータの左の数値フィールド(

x

座標)で、マイナス記号(−)を削除し、

Return

キーを押します。

参考:「キャンバス」にあるクリップの

x

および

y

座標は、そのクリップの中心点と「キャンバ

ス」の中心点のオフセットに基づいています。詳細については、

261

ページの「

座標幾何学を使

用してクリップを配置する

」を参照してください。

このクリップを左ではなく右に回転させます。

13

「回転」の数値フィールドからマイナス記号( −)を削除し、

Return

キーを押します。

これですべての背景レイヤーが設定されたので、今度はこれらすべての前に表示される前景のク

リップを編集します。

値が負の

218

から正の

218

変わります。変更結果は

すぐに「キャンバス」に
表示されます。

2

つのクリップが異なった

回転角度で向かい合わせに

なっています。

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14

モーションパラメータを変更する

269

IIIIIIII

14

すでに使用しているシーケンスのイン点およびアウト点を利用してシーケンスの保存先トラッ

クを

V3

に設定し、スーパーインポーズ編集を使用して前景のクリップを組み込みます。

15

この新規クリップを「ビューア」で開き、「モーション」タブを選択します。

16

「基本モーション」の開閉用三角ボタンをクリックして、

「基本モーション」のパラメータを表示

し、クリップが元のサイズの

66

パーセントになるように、

「縮小/拡大」スライダを調整します。

背景にあるクリップがあまり隠れないようにこのクリップを下に移動します。これらのクリップ

をレイヤー化するときにシーケンス内の重要な要素がエッジで切り取られることのないように、

TV

セーフゾーンのインジケータを表示しておく必要があります。

TV

セーフゾーンのインジケー

タは、

TV

セーフゾーンやアクションセーフゾーンの境界を表示するので、合成したクリップや

TV

番組を適切に配置できます。

4

番目のクリップが

シーケンスに入っています。

「縮小/拡大」スライダを

66

に設定します。

前景のクリップが元の
サイズの

66

パーセントに

なります。

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270

Part II

エフェクト

17

「表示」メニューから「

TV

セーフゾーンを表示」を選びます。

ヒント:

TV

セーフゾーン境界およびアクションセーフゾーン境界を表示するのは、テレビで放

映する番組を作成する場合に特に重要です。テレビでは、ビデオフレームのエッジを切り取っ

てあたかもピクチャがテレビスクリーン全体を占めているように見せます。どの程度切り取ら

れるのかは製作会社によって変わってきます。

18

「中心」パラメータの右の数値フィールドに「

37

」と入力します。

TV

セーフゾーンとアクションセーフゾーンの境界を見ると、ほとんどのテレビ画面で見える範

囲内に収まっているのが分かります。

アクションセーフゾーン境界は
ビデオフレームのサイズより

10

パーセント小さくなって

います。

TV

セーフゾーン境界は

ビデオフレームのサイズより

20

パーセント小さくなって

います。

ここに

37

を入力して

クリップを

37

ピクセル

下に移動します。

これで、背景にクリップ
部分がより多く表示され

ます。

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14

モーションパラメータを変更する

271

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