カラーバーのないソーステープの取り込み設定を調整する
ソーステープにカラーバーが記録されていない場合は、撮影された人物の肌色の色調を使って
テープを調整することができます。肌色の色調が正しい色に見える場合は、たいてい、その場面
のそのほかの色も正しく再現されます。正しい肌色の色調がすぐ分かるように、
「ベクトルスコー
プ」の目盛りの中央の左側に、特殊なマーカーが表示されます。この線は、肌色の色調のヒュー
を表しています。
人種にかかわらず、ビデオテープに記録されベクトルスコープで測定されるときの人間の肌の
ヒューは、非常に狭い範囲に収まります(ただし、サチュレーションとブライトネスには違いが
出ます)。
肌色の色調を使ってソーステープの色を調整するには:
1
明るい顔のクローズアップが記録されている場面を頭出しします。
2
「ベクトルスコープ」の
FT
ライン付近にスパイクがあるかどうかを確認します。
3
このスパイクが
FT
ライン沿いに来るように調整します。調節の際に、ブロードキャストモニタで
クリップの画質を確認して、調整が正確に行われていることを確認してください。
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Part III
色補正とビデオ品質制御
FT
ラインはだいたいの目安にすぎません。スパイクがこのラインとぴったり一致するかどうか
より、肌色が自然に見えるかどうかの方が重要です。