色空間で合成する
「
Final
Cut
Pro
」で行われる合成処理の多くは、
Y'C
B
C
R
色空間と
RGB
色空間で同じように行わ
れます。しかし、ときには結果が多少異なることがあります。これは、
Y´C
B
C
R
色空間と
RGB
色空間が完全に同じものではなく、サチュレーションの高い色を生成する合成処理の場合、
Y´C
B
C
R
色空間と
RGB
色空間でクランプの動作が異なることがあるためです。
たとえば、
「加算」合成モードを使って
75
パーセントのシアンと
75
パーセントのホワイトを
合成する場合、
RGB
では「クランプ」されてホワイトになりますが、
Y'C
B
C
R
では明るいシア
ンになります。このため、最終的にレンダリングを行う色空間で試験的にレンダリングを行い、
合成の結果を確認することが重要です。
Y´C
B
C
R
値と
RGB
値の制限の詳細については
526
ページの「
「ブロードキャストセーフ」フィ
ルタを使う
」および
531
ページの「
「
RGB
制限」フィルタを使う
」を参照してください。
第
29
章
レンダリングとビデオ処理の設定
665
IIIIV
V
V
V
8
ビット
YUV
でレンダリング
「
Final
Cut
Pro
」でサポートされているコーデックのほとんどは、
1
色あたりのサンプリングに
8
ビットが使用されているため、このオプションは多くの場合デフォルトで選択されます。ただし、
これよりも大きなビット深度の素材を合成または追加する場合には、最高の品質にするために高
精細度(
32
ビット)処理を使用してください。
8
ビット
YUV
は、最も高速な
Y´C
B
C
R
の処理オプションなので、オフラインの編集時にはこのオ
プションを使い、出力のレンダリングで高精細度レンダリングに切り替えてください。
10
ビット素材を高精度
YUV
でレンダリング
シーケンスまたはシーケンスの素材に、
Apple ProRes 422 Codec
や圧縮されていない
10
ビッ
トコーデックなど、
10
ビットの
Y´C
B
C
R
コーデックを使用する場合には、このオプションを使用
します。また、いくつかの他社製コーデックも
10
ビットビデオで取り込みと出力を行います。
すべての
YUV
素材を高精度
YUV
でレンダリング
これは、
「
Final
Cut
Pro
」のビデオ処理の中で最高品質のオプションになります。このオプショ
ンでは、すべての
8
ビットおよび
10
ビットビデオが
32
ビット浮動小数点で処理されます。
1
つ
のクリップに複数のフィルタを適用する場合や、いくつかのクリップを
1
つにまとめて合成する
場合などの特定の状況では、オリジナルのクリップの色情報が
8
ビットのみの場合でも、ビット
深度を大きくすることで最終的なレンダリングファイルの品質が向上します。
32
ビットのレン
ダリングは
8
ビットより時間がかかるため、基本的に品質を優先することはスピードを犠牲にす
ることになります。
参考:このオプションを選択しても、
8
ビットの解像度で取り込んだクリップのビデオに出力す
るときの品質を向上することはできません。レンダリングされるエフェクトの品質を向上できる
だけです。
ビット深度と
32