からプロジェクトをアップデートする
Final
Cut
Pro 1.2.1
以前のバージョンでは、シーケンスでレンダリングが要求されると、
Apple
DV-NTSC
および
DV-PAL
コーデックを使用して
Y´C
B
C
R
ビデオから
RGB
ビデオへの変換が行われ
ていました。変換の結果、微妙ではありますが、気が付く程度に、結果の色合いが変わることが
ありました。バージョン
1.2.5
以後の「
Final
Cut
Pro
」では色空間の扱いかたが異なりますが、旧
バージョンのプロジェクトは、色合いが異なる古いレンダリングファイルにリンクしている可能
性があります。
Rec 709
のレンダリング時の色の精度が向上(
HD
色空間メディア)
レンダリングが実行された
DV-NTSC
または
PAL
のシーケンスを含む古いプロジェクトを開く場
合、プロジェクトを開くと既存のレンダリングファイルがすべて削除されてしまうことを確認す
るダイアログが表示されます:
Â
色の精度を向上させるためにシーケンスをアップデート: このオプションは「シーケンスの設
定」および「シーケンス・プリセットエディタ」ウインドウの「ビデオ処理」タブに用意され
ているもので、白色の最大値をスーパーホワイトに設定します。このオプションを有効にする
と、そのシーケンスについては、以降のレンダリングはすべて、
Y´C
B
C
R
色空間でスーパーホ
ワイトが使用されます。
参考:このオプションを有効にすると、
「シーケンスの設定」または「シーケンス・プリセッ
トエディタ」ウインドウの「常に
RGB
でレンダリング」オプションは選択されません。詳細
については、
Volume
3
の第
29
章「レンダリングとビデオ処理の設定」を参照してください。
Â
既存のレンダリングファイルを削除: このオプションを有効にすると、そのプロジェクトの
シーケンスに対する取り込み先ディスク内の既存のレンダリング結果(レンダリングされた
ファイル)が一括削除されます。既存のレンダリングファイルを保存しておく(このオプショ
ンを有効にしない)場合は、レンダリング結果の色合いが異なることがあります。既存のレン
ダリング結果を残しておくことは、新バージョンでそのプロジェクトに対して新たに生成する
レンダリング結果との品質の違いが問題にならない場合、またはプロジェクトを早く完成させ
るため、再レンダリングを実行したくない場合には有効です。既存のレンダリング結果を残し
ておくにしても、レンダリング結果はすべて一貫した色合いにしたいという場合には、すべて
再レンダリングする必要があります(つまり、既存のものは最終的には利用しないということ
です)。これは、旧バージョンでレンダリングされたシーケンスに、色合いの異なるものが含
まれている可能性があるためです。
28
Part I
メディアおよびプロジェクトの管理
参考:レンダリングされたファイルを削除した場合、それを取り消すことはできません。
これらのオプションを選んでも、
Y´CrCb
色空間での再レンダリングがただちに実行されるわけ
ではありません。関係するシーケンスを開き、手動でレンダリングする必要があります。
Final
Cut
Pro 1.2.1
で作成したプロジェクトまたはシーケンスをアップグレードするときに、シー
ケンスに使用されたコーデックが見つけられなかった場合、
「シーケンスの設定」のコーデック
には「不明」と表示され、「ビデオ処理」タブで「常に
RGB
でレンダリング」が選択されます。
シーケンスを
Y´C
B
C
R
(
YUV
)色空間でレンダリングしたい場合は、この値を手動で変更する必
要があります。
コーデックが不明なシーケンスに対して
YUV
処理を許可するには:
1
「シーケンス」>「設定」と選択し、
「一般」タブをクリックします。
2
「
QuickTime
ビデオ設定」のセクションで、
「圧縮プログラム」ポップアップメニューから、使用
するものに合わせて
DV-NTSC
または
DV-PAL
を選択します。
3
「ビデオ処理」タブをクリックして、シーケンスに使用する
YUV
レンダリングオプションを選択
します。
ハイエンドビデオ処理をしているのでなければ、「
8
ビット
YUV
でレンダリング」を選択するこ
とをお勧めします。
RGB
および
Y´C
B
C
R
色空間でのレンダリングの詳細については、
Volume
3
の第
29
章「レンダ
リングとビデオ処理の設定」を参照してください。
参考:これらのオプションは、
Y´C
B
C
R
色空間に対応したコーデックにのみ適用できます。