Final Cut Pro 6 - メディア管理の方針

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メディア管理の方針

プロジェクトを開始する前に、メディア管理の方針を選択する必要があります。方針の一部とし

て考慮すべき重要な点を以下に示します:

リールの命名規則

これは、

Final

Cut

Pro

」またはその他の編集システムでの再取り込みに影響します。メディア

を再度取り込むときに「

Final

Cut

Pro

」によって適切なテープが要求されるためには、リール番

号が正しくなくてはなりません。

Edit Decision List

EDL

)形式の中にはリール名に関して厳し

い規則があるものもあるので、プロジェクトに

EDL

を書き出す可能性がわずかでもある場合は、

リール名に慎重になってください。

EDL

のリール名に関する制限については、

145

ページの「

EDL

でのリール名に関する制限

」を参照してください。

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1

メディアの管理

17

IIII

クリップの命名規則

クリップの名前はいくつかの方法で付けることができます。クリップを個々に切り出す場合、ク

リップには、クリップの説明、ショット/テイク、シーン、およびアングル情報の組み合わせか

ら名前が付けられます。一方、バッチリスト、

EDL

、または「

Final

Cut

Pro

」の

XML

を取り込

んでクリップを作成した場合は、これらの情報とは関係なくクリップに名前を付けることができ

ます。どちらの場合も、簡潔で分かりやすい名前を選択してください。

物語を扱う場合、ショットを整理するのに必要な情報は撮影台本によって提供されるため、シー

ン名とテイク番号で十分です。ただし、計画を立てていないニュースやドキュメンタリー素材に

は、もっと分かりやすい名前を付ける必要があります。

クリップ名に特殊文字を使用するのは避けてください。これは、

「メディアマネージャ」を使用

し、クリップ名に基づいて新しいメディアファイルを作成する場合には特に重要です。

Final

Cut

Pro

」のクリップには、

「名前」フィールドの横に説明情報を追加するための多くの情

報があることを覚えておいてください。切り出しの注釈、コメント、

OK

マーク」情報、ラベ

ル、クリップ内のマーカーなどを使用して、クリップをより正確に記述することができます。

メディアファイルの命名規則

ファイル名に特殊文字を使用するのは避けてください。

「切り出しと取り込み」ウインドウでク

リップを切り出す場合、ファイル名はクリップの名前によって決まるので、クリップ名でも特殊

文字を使用しないようにする必要があります。メディアファイルの名前は

Finder

で直接変更し

ないでください。これを行うと、クリップがオフラインになります。

オフライン/オンラインワークフローでフル解像度メディアを使う

メディアを最高の解像度で取り込んで編集するか、または、低解像度で取り込んで編集してから

最終的な編集用にフル解像度で再取り込みを行うオフライン/オンラインワークフローを使用

することができます。

複数の編集ワークステーションを利用し、プロジェクトファイルを交換する

複数の編集システムで同じプロジェクトを操作する場合、メディアファイルの複数のコピーが必

要です。すべてのシステムでフル解像度メディアの同一コピーを持つことができるほか、一部の

システム(ポータブルコンピュータなど)では低解像度メディアを使用し、そのほかのシステム

ではフル解像度ファイルを使用するということもできます。あるシステムから別のシステムにプ

ロジェクトファイルを転送することが可能で、そうすると、クリップはローカルメディアファイ

ルに再接続されます。

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Part I

メディアおよびプロジェクトの管理

Storage Area Network

で複数のワークステーションを使う

Storage Area Network

SAN

)を使用すると、中央のメディア記憶装置に複数のコンピュータ

を接続できるので、すべてのユーザが、複数のコピーではなく、同じメディアファイルを使用す

ることになります。

SAN

は、

Xserve RAID

Apple Xsan

ソフトウェア、および各コンピュータ

に組み込みまれているファイバーチャンネルカードを使って構築できます。

Final

Cut

Pro

システムまたは別のリニア/ノンリニアシステムでオンライン編集を行う

Final

Cut

Pro

」以外のシステムで最終的な色補正、エフェクト、および放送仕様を適用する場

合は、シーケンスとメディアの配布方法を検討してください。オンライン編集システムに応じて

認識されるプロジェクトの交換形式を選択する必要があります。たとえば、

Avid

システムと

ProTools

システムの多くは

AAF

および

OMF

ファイルを認識します。その他のポストプロダク

ションツールは「

Final

Cut

Pro

」の

XML

互換形式を認識します。また、テープ対テープのリニ

ア編集システムは

EDL

ファイルを使用します。ノンリニアシステムに再度取り込んだり、テー

プ対テープ編集のシステムでマスターテープに編集したりする際には、メディアをテープで配布

することができます。多くの場合、

Final

Cut

Pro

」の互換コーデックからオンラインシステム

が認識する形式にデジタルファイルをトランスコードするよりも、テープを再度取り込む方が高

速です。

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