フィルム編集処理の概要
これまで、フィルムを使った作業では多くを手作業に頼っていました：
たとえば、フィルムの重
ね継ぎ作業、散らばったフィルムビンからの入れ替え、リースの巻き取り、フィルム素材の細か
いラベル付けなどです。この処理を簡略化するため、業界最先端の映画制作会社はビデオポスト
プロダクションにおける革新的なデジタル技術に目を向けるようになりました。現在では、映画
制作会社の多くが、フィルムの代わりに同等以上の品質を持つ高精細度ビデオを使用し、フィル
ムを完全に排除することが最善の方法であると考えるようになりました。フィルムでの作業を続
けてきた映画制作会社がデジタルビデオ編集の利点を享受できるようになるには、まず素材をビ
デオ に移 行す る必 要が あり ます。フィ ルム をビ デオ に移行 する 段階（テレ シネ）で は、
「
Cinema
Tools
」を使用します。ビデオシーケンスを編集したら、編集者は元のフィルムネガに
戻ってビデオに合わせてネガをカットする必要があります。「
Cinema
Tools
」は、テレシネセッ
ションで収集された情報を使って最終的な適合処理を大幅にスピードアップします。
以下に、フィルム編集処理の概要について示します。また、
「
Final
Cut
Pro
」と「
Cinema
Tools
」
で再生されたパートについても示します。
164
Part II
プロジェクトの移動