オーディオ
EDL
を書き出す
「
Cinema
Tools
」では、データベースの各レコードに正確なサウンド情報(クリップの最初のビ
デオフレームとオーディオのリール番号に対応するオーディオ・タイムコード・ナンバー)が含
まれていれば、オーディオ
EDL
を書き出すことができます。動作時のオーディオの録音はデュ
アルシステムで行われます。つまり、オーディオレコーダが別に用意されており、カメラと関係
なく開始と停止が行われます。このような方法が取られているため、
「
Cinema
Tools
」のオー
ディオ
EDL
の書き出し機能は、プロジェクトデータベースに各テイクのレコードがある場合の
み実行できます(シーン/テイク転送と同様)。
第
12
章
フィルムと
Cinema
Tools
を使って作業する
183
IIIIIIII
「
Detail View
」ウインドウの「
Sound Timecode
」フィールドの値が、クリップの最初のビデオ
フレームに対応していることが重要です。テレシネログからサウンド情報を読み込んだ場合は通
常そうなります。この値は、「
Cinema
Tools
」のクリップウインドウから入力または確認できま
す。詳しくは、
「Cinema Tools ユーザーズマニュアル」を参照してください。
編集を終えて、サウンドタイムコードとリールナンバー情報をデータベースに追加すると、オー
ディオ
EDL
を書き出せるようになります。
オーディオ
EDL
を書き出すには:
1
「
Final
Cut
Pro
」の「タイムライン」や「ブラウザ」で、オーディオ
EDL
を書き出すシーケンス
を選択します。
2
「ファイル」>「書き出し」>「
Cinema
Tools
オーディオ
EDL
」と選択します。
「
Cinema
Tools
」が起動し、「
Export Audio EDL
」ダイアログが表示されます。
3
「
Export Audio EDL
」ダイアログで設定を行ってから、
「
Export
」をクリックします。各設定の
詳細については、
「Cinema Tools ユーザーズマニュアル」を参照してください。
4
表示されているダイアログで、使用する
Cinema
Tools
データベースファイルを選択し、
「
Choose
」をクリックします。
184
Part II
プロジェクトの移動
データベースが選択されると、
「
Cinema
Tools
」は次の方法でシーケンスのイベントとデータ
ベースのレコードを照合します:
Â
「
Export Audio EDL
」ダイアログで有効に設定されているトラックを含む編集点ごとに、
「
Cinema
Tools
」はデータベースを検索し、該当する編集点のビデオクリップに接続されてい
るデータベースレコードがないかどうか調べます。ない場合、編集点のビデオのリールナン
バーを使って編集点のタイムコードのイン点とアウト点を含むレコードを探します。オーディ
オトラックの詳細については、「Cinema Tools ユーザーズマニュアル」を参照してください。
Â
「
Cinema
Tools
」で一致するレコードが見つかると、そのレコードにサウンド情報(タイム
コードとリールナンバー)が含まれているかどうかが確認されます。含まれる場合、
EDL
にエ
ントリーが追加され、「
Cinema
Tools
」は次の編集点に進みます。
Â
シーケンス内のすべてのオーディオ編集点を「
Cinema
Tools
」で照合できるとは限りません。
この原因としては、データベースレコードが完成していないことやオーディオのソースが記録
されているサウンドロール以外であることが考えられます。データベースと照合できない編集
点については、シーケンスから得られたリール情報とタイムコード情報を使用して
EDL
にエ
ントリーが追加されます。このリール名の横にはアスタリスクが付きます。一致するデータ
ベースレコードが見つからないことを示すコメントも
EDL
エントリーに追加されます。
「
Cinema
Tools
」は、書き出し中に
2
つのファイルを作成します。
EDL
書き出しに関する情報を
含む、
CMX 3600 EDL
形式ファイルとテキストファイルです:
Â
CMX 3600 EDL
形式は、
EDL
交換の標準として広く使われており、ほぼすべての業者が対応し
ています。
Â
EDL
ファイルと一緒に作成されたテキストファイルには、
EDL
のファイル名に「
.txt
」拡張子が
付きます。このファイルには、使用したシーケンスに関する情報のほか、
「
Export Audio EDL
」
ダイアログのすべての設定が含まれています。この中には、トラックの番号とそのマッピング
も含まれています。また、書き出し中に発生したエラーも記載されます。
IIIIIIIIIIII
Part
III: