出力用のビデオテープの形式と機器を選択する
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187
ページ)
Â
出力の要件
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189
ページ)
Â
「
Final
Cut
Pro
」でテープに出力する方法
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190
ページ)
Â
テープに出力するために編集システムを設定する
(
191
ページ)
出力用のビデオテープの形式と機器を選択する
出力用に選択するテープの形式は、クリップの取り込み設定、シーケンス設定、および必要な機
器に影響します。プロジェクトを開始する前に、最終のマスターテープの形式、およびチームの
メンバーに配布する可能性のある作業中のテープの形式を予測しておきます。
188
Part III
出力
一般的な出力形式には以下のものが含まれます:
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DV:
DV
形式のファミリーには、
DV
、
DVCAM
、
DVCPRO
、
DVCPRO
50
、および
DVCPRO
HD
などがあります。
DV
形式は、ノンリニア編集を意図して設計された圧縮ビデオ形式です。
「
Final
Cut
Pro
」では、取り込み先ディスク上の
DV
ファイルがテープ上の
DV
情報と事実上同
一であるため、ネイティブの
DV
信号を編集および出力できます。コンピュータから
DV
を出
力するとき、ビデオとオーディオは DV ストリームに統合され、
FireWire
経由で
VTR
またはビ
デオカメラに送られ、テープに記録されます。
Â
非圧縮のデジタルビデオおよび業務用のアナログビデオ形式: これらの形式には、
Betacam
SP
(アナログ)、
Digital Betacam
、
D-5
、または
HDCAM
などがあります。これらの形式をサ
ポートした
VTR
は、コンポーネントアナログ(
Betacam SP
)
、
SDI ( Digital Betacam
、
D-5)
、
および
HD-SDI
(
HDCAM
)など、複数の種類のビデオインターフェイス接続をサポートして
います。「
Final
Cut
Pro
」では、お使いのコンピュータを
VTR
の入力端子に接続するために、
他社製のビデオインターフェイスが必要です。テープとディスクで同じネイティブのファイル
形式を使う
DV
とは違い、非圧縮ビデオを格納するために「
Final
Cut
Pro
」が使用するコー
デックはテープ形式で記録されたネイティブの信号と同じではありません。
たとえば、
Digital Betacam
に出力する場合、非圧縮ビデオをサポートし、さらにお使いの他
社製のビデオインターフェイスと互換性のあるビデオコーデックを使用する必要があります。
テープに出力する場合、ビデオインターフェイスが非圧縮のビデオコーデックを標準の
SDI
信
号に変換し、
SDI
入力を通して
VTR
に入り
Digital Betacam
テープに記録されます。
非圧縮のビデオ編集システムには、ディスク上のメディアファイル形式を
VTR
の入力端子(た
とえば
SDI
)に変換するために、高速なハードディスクと他社製のビデオインターフェイスが
必要で、また「
Final
Cut
Pro
」と
VTR
の通信のために他社製のデバイスコントロールアダプ
タ(
USB-
シリアルポートアダプタなど)が必要です。
Â
アナログ・コンポジット・ビデオ出力:
VHS
や
3/4
インチ
U
マチックなどの形式は、
DVD
、
DV
、
QuickTime
ムービーファイルなど(このうち
2
つはテープ形式でさえありません)に切り替え
られているものの、現在でもビデオの配布では最も共通性が高いものです。これらの形式は、
ほとんどの場合ムービーの作業中のコピーに使われます。
出力のビデオ形式を選ぶと、機器の要件が決まります。たとえば、
DV
を編集し
DV
に出力する
場合、お使いのコンピュータに内蔵の
FireWire
ポートでビデオをビデオカメラまたはデッキに
転送することができます。一方、非圧縮ビデオを編集している場合、メディアファイルとシーケ
ンス設定は、
VTR
と接続される他社製のビデオインターフェイスと互換性のあるコーデックを使
用する必要があります。
第
13
章
テープへの出力を準備する
189
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