ムービーのタイプを選択する
「
QuickTime
ムービーを書き出す」コマンドでは、独立再生方式ムービーと参照ムービーの
2
種
類の
QuickTime
ムービーを作成できます。
Â
独立再生形式ムービー:独立再生形式ムービーには、ムービーの作成に使用されたビデオメ
ディアとオーディオメディアのすべてのデータが単一のファイルに含まれています。この単一
ファイルは、再生のために他のファイルが必要となることがないので、他のコンピュータに安
全かつ簡単にコピーできます。
Â
参照ムービー:参照ムービーは独立再生形式ムービーに比べて非常に小さなファイルで、シー
ケンスで使われているすべての取り込みクリップへのポインタ、すなわち参照が含まれていま
す。実際のメディアは、オリジナルのメディアファイルに保存されています。参照ムービーを
作成する前にトランジションとエフェクトをレンダリングした場合は、レンダリングファイル
へのポインタも含まれます。そうでない場合は、トランジションとエフェクトはすべて現在の
圧縮レベルを使ってレンダリングされ、作成された参照ムービーの中に埋め込まれるため、
ムービーのサイズが大きくなります。オーディオトラック、ミキシングレベル、クロスフェー
ド、およびオーディオフィルタはすべてレンダリングされ、作成されたステレオまたはモノラ
ルのオーディオトラックは参照ムービーの中に埋め込まれます。
参照ムービーを書き出すと、編集したシーケンスの各フレームが複製されるのを待つ必要がない
ため、時間を節約できます。また、ほかのファイルへのポインタはわずかな領域しか必要としな
いため、ハードディスク領域も節約できます。参照ムービーは、他社製の圧縮ユーティリティを
使って圧縮用にシーケンスを出力する場合に特に便利です。
しかし、参照ムービーは、ビデオファイルをほかの人に配布する手段としてはあまり便利ではあ
りません。だれかに参照ムービーを渡す場合、そのムービーに関連するオリジナルのビデオファ
イルも渡す必要があります。ディスク上のすべての参照メディアの保存場所を知らない場合、事
態は面倒なことになるでしょう。
一般に、参照ムービーを書き出すと、ムービーが再生されない危険性が高くなります。参照ムー
ビーは、書き出したムービーファイルを短期間しか使わない場合や、書き出したシステム上での
み使用する場合に使用することをお勧めします。
参照ムービー
オリジナル・メディア・ファイル
第
17
章
QuickTime
ムービーを書き出す
239
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