「編集」タブ
このタブの環境設定は、
「
Final
Cut
Pro
」の編集機能に影響します。
310
Part IV
設定および環境設定
デフォルトのタイミングオプション
Â
静止画/フリーズの継続時間: この値は、読み込まれたグラフィックスや、
「キャンバス」ま
たは「ビューア」で「修正」>「フリーズフレームを作成」と選択した場合に「
Final
Cut
Pro
」
で作成されるフリーズフレームの継続時間を決定します。デフォルトの継続時間は、
10
秒で
す。クリップの中心付近にイン点とアウト点が設定され、等しいのりしろでクリップの両端を
トリミングできます。
フリーズフレームを「ビューア」で開き、「タイムコード継続時間」フィールドにもっと大き
い値を入力して、フリーズフレームの長さを伸ばすことができます。
参考:
「
Final
Cut
Pro
」では、継続時間はクリップのイン点とアウト点の間の時間の量であり、
長さはメディアの開始と終了の時間を表します。静止画やフリーズフレームクリップのデフォ
ルトの長さは
2
分ですが、継続時間は静止画/フリーズフレームの継続時間で決まります。た
だし、
「静止画/フリーズの継続時間」を
2
分より長く設定すると、新規の静止画またはフリー
ズフレームはその長さでのりしろなしで作成されます。
この値を変更するのは、イメージシーケンスを読み込む場合などです。たとえば「静止画/フ
リーズの継続時間」を、
00:00:00:01
(
1
フレーム)に設定すれば、番号付きイメージのフォル
ダ全体を読み込み、それらすべてをシーケンスに配置することができます。
Â
プレビューのプリロール: この値は、
「現在の位置の周辺を再生」コントロールと「トリム編
集」ウインドウで、再生ヘッドより前に再生される時間の量を決めるのに使用します。
Â
プレビューのポストロール: この値は、
「現在の位置の周辺を再生」コントロールと「トリム
編集」ウインドウで、再生ヘッドより後に再生される時間の量を決めるのに使用します。
詳細については、
Volume
1
の第
6
章「ビューアの基本」を参照してください。設定は、
「ト
リム編集」ウインドウでも適用できます。
Volume
2
の第
20
章「トリム編集ウインドウを使っ
てクリップをトリムする」を参照してください。
「デュープカットの検出」オプション
Â
のりしろサイズ: この環境設定によって、比較に使用されるクリップ領域の先頭と末尾にフ
レームが追加され、重複フレームインジケータを表示するかどうかが決まります。フィルム
マッチバックに必要となる、ネガの断片の物理的な切断と結合に使用しなければならない別フ
レームを考慮し、本当は使用できないフレームの組み込みを回避するために使用できます。デ
フォルトでは
0
に設定されています。
第
23
章
設定と環境設定を選択する
311
IIIIV
V
V
V
下の例では、シーケンスに
10
個の重複フレームが入っています。のりしろサイズの設定は
0
フレームになっているため、これ以上のフレームは表示されません。
のりしろサイズの設定を
10
フレームにした場合は、重複フレームの一方の端にフレームがさ
らに
5
個ずつ表示されます。
これらの
10
個のフレームは
2
回使用
されるため、重複フレームとして
表示されます。
重複フレーム以外の
5
個の
追加フレームがここに
表示されます。
ここにも表示されます。
10
個の重複フレーム
312
Part IV
設定および環境設定
Â
しきい値: 重複フレームのインジケータを表示する前に、重複が必要な最小フレーム数を設
定できます。デフォルトでは
0
に設定されているので、重複フレームのすべてのインスタン
スが示されます。最大で
99
フレームに設定できますが(フレーム速度によって、
3
から
4
秒)、この場合は、最低
99
の連続重複フレームがないと、重複フレームインジケータは表示
されません。重複フレームインジケータの詳細については、
149
ページの「
重複フレームの
数を追跡する
」
および
Volume
2
の第
21
章
「トランジションを付加する」
を参照してください。
下の例には、クリップ
A
の
2
つのインスタンスを含むシーケンスが示されており、クリップ
A
のフレームのうちの
10
個が
2
回使用されています。
読み込まれた静止画/ビデオガンマ数値
Â
ガンマレベル: このポップアップメニューでは、サポートされている静止画およびグラフィッ
クスを読み込む場合のデフォルトのガンマ設定を定義します。再生時に、
「
Final
Cut
Pro
」は
このガンマ設定を使って、クリップにガンマ補正を適用するかどうかを決定します。詳細につ
いては、
Volume
3
の第
29
章「レンダリングとビデオ処理の設定」を参照してください。
同じメディアファイル
から
10
個の同じ
フレームが、ここに
使用されます。
ここにも表示されます。
のりしろのしきい値が
10
に等しいかそれより
小さい場合、
重複フレームが
表示されます。
のりしろのしきい値が
10
より大きい場合、
重複フレームは
表示されません。
第
23
章
設定と環境設定を選択する
313
IIIIV
V
V
V
BWF
読み込み
Â
NTSC デフォルトタイムコード: このポップアップメニューは、
NTSC
関連のサンプルレート
の
BWF
(
Broadcast Wave Format
)ファイルを読み込むときに使用する、デフォルトのタイ
ムコードモード(ドロップフレームまたはノンドロップフレーム)を指定します。詳細につい
ては、
Volume
1
の第
20
章「メディアファイルをプロジェクトに読み込む」を参照してくだ
さい。
トリム編集ウインドウオプション
Â
ダイナミックトリミング: 「ダイナミックトリミング」を選択すると、
「トリム編集」ウインド
ウの編集点が、再生ヘッドの位置に自動的に従います。詳細については、
Volume
1
の第
9
章
「タイムラインの基本」を参照してください。この設定はトリミング にも適用できます。
Volume
2
の第
19
章「クリップのトリムについて学ぶ」を参照してください。
Â
シーケンス内のオーディオを再生しながらトリム: このオプションを選択すると、
「トリム編
集」ウインドウの両端にある
JKL
キーを使いながら、すべてのシーケンスオーディオトラック
を聞くことができます。
Â
選択したオーディオをトリム(ほかはミュート)
: このオプションを選択すると、
「トリム編
集」ウインドウの両端にある
JKL
キーを使って再生したときに、「タイムライン」で現在選択
されているオーディオトラックを除いたすべてのオーディオトラックがミュートされます。
Â
複数フレームのトリムサイズ: この値によって、
「トリム編集」ウインドウの「逆方向にトリ
ム」ボタンと「順方向にトリム」ボタン(または、これらのボタンに対応する「タイムライ
ン」のショートカットキー)を使用するときにトリムされるフレームの数が決まります。最大
許容フレーム数は
99
です。詳細については、
Volume
2
の第
20
章「トリム編集ウインドウを
使ってクリップをトリムする」を参照してください。
表示、トラックロッキング、オーディオキーフレームオプション
Â
レンダリングファイルの削除時に警告: トラック全体を非表示にすると、そのトラックに関連
するすべてのレンダリングファイルは自動的に削除されます。その前に警告を表示するには、
このオプションを選択します。
参考:トラックを隠して、そのレンダリングファイルを失う代わりに、個別の項目を非表示に
することによって、それらのレンダリングファイルを保持することができます。個別のクリッ
プ項目を無効にする方法については、
Volume
3
の第
19
章「合成する/レイヤー化する」を
参照してください。
314
Part IV
設定および環境設定
Â
オーディオキーフレームの記録: このオプションを選択すると、オーディオレベル、パンコン
トロール、フィルタコントロールを調整するたびにキーフレームが記録されます。ポップアッ
プメニューでは、
「オーディオミキサ」かオーディオ・フィルタ・コントロールを使用して記
録した場合のキーフレーム自動化の詳細さが定義されます。
参考:このオプションは、
「オーディオキーフレームを記録」ボタンを使っても制御すること
ができます。デフォルトでは、このボタンは「オーディオミキサ」
(「ツールベンチ」)ウイン
ドウのボタンバーに表示されます。
キーフレームの記録の解像度(つまり、
「オーディオミキサ」でのフェーダの調整中に、オー
ディオレベルとパンキーフレームをクリップに追加する回数)を選択できます。オーディオ
キーフレームの記録の詳細については、
Volume
3
の第
5
章「オーディオミキサを使う」を参
照してください。
Â
すべて: チャンネルストリップのフェーダかパンスライダを移動している間に、できるだけ
多くのキーフレームが記録されます。この結果、
「オーディオミキサ」を使用して設定した
レベルを正確に再現します。このオプションの短所は、影響を受けるクリップのオーディオ
レベルオーバーレイで、キーフレームのクラスタが非常に緻密になり、後で編集しにくく
なってしまう可能性があることです。
Â
最小限: チャンネルストリップのフェーダまたはパンスライダを移動する際に作成される、
記録済みキーフレームの数が減ります。
「タイムライン」か「ビューア」のレベルやパンオー
バーレイは、設定したレベルの正確な再現になりますが、
「選択」ツールや「ペン」ツール
を使用して簡単に編集できます。
Â
ピークのみ: チャンネルストリップのフェーダまたはパンスライダの移動時に記録されるレ
ベルの算出に必要となる、最低数のキーフレームのみが記録されます。
「ピークのみ」オプ
ションで記録されるキーフレームには、記録されている最高レベルと最低レベルのみが反映
されます。最低数のキーフレームを記録して、後で「タイムライン」か「ビューア」で編集
する場合、特に便利です。
Â
ペンツールでロック項目のオーバーレイを編集: このオプションを選択すると、
「タイムライ
ン」でロックされているトラック上のクリップのオーディオレベル・キーフレームとビデオ不
透明度キーフレームを修正できるようになります。
ファイルの再接続と「
Final
Cut
Studio
」の統合オプション
Â
外部で変更されたファイルを常に再接続: このチェックボックスが選択されている場合、
「
Final
Cut
Pro
」は、
「
Final
Cut
Pro
」が最後に実行されてから修正されたメディアファイルに
クリップを再接続します。埋め込まれている
Motion
プロジェクトや
Soundtrack
Pro
プロジェ
クトなど、多くのメディアファイルやプロジェクトを使って作業している場合、このオプショ
ンを選択してください。詳細については、
85
ページの「
メディアファイルを自動的に再接続
する
」を参照してください。
Â
「Soundtrack Pro スクリプトへ送信」
時に警告: このチェックボックスを選択した場合、
「ファ
イル」>「送信」>「
Soundtrack
Pro
スクリプト」>「スクリプト名」と選択したときに、
メディアファイルの処理方法を指定するためのダイアログが表示されます。詳細については、
Volume
3
の第
11
章「
Soundtrack Pro
および
Logic Pro
を使って作業する」を参照してくだ
さい。
第
23
章
設定と環境設定を選択する
315
IIIIV
V
V
V
自動的な適合と縮小/拡大のオプション
このオプションは、形式混在シーケンスでの編集の処理方法を制御します。
Â
シーケンスを自動適合: このポップアップメニューでは、シーケンスの設定を、最初に追加し
たクリップの設定に自動的に適合するかどうかを定義します。
Â
常にクリップをシーケンスのサイズに合わせて調整: 現在のシーケンスよりもフレームサイ
ズが小さい編集済みクリップを、シーケンスに追加したときに拡大する場合に、このチェック
ボックスを選択します。
これらのオプションの詳細については、
Volume
3
の第
30
章「形式混在シーケンスを使う」を
参照してください。