カラーサンプル比率
カラーサンプル比率とは、それぞれの色差分サンプル(
C
B
および
C
R
)に対するルミナンス(
Y´
)
サンプルの比率です。たとえば、
4:2:2
カラーサンプリングとは、保存されている
Y´
データの
4
ピクセルごとに、
2
つの
C
R
サンプルと
2
つの
C
B
サンプルだけが保存されていることを表しま
す。クロミナンスのサンプル数を減らすことで、記録される色の精細度が粗くなり、保存や送信
に必要になる帯域幅も低減されます。ルミナンスの精細度と比べて色の精細度に対する人の知覚
はさほどないため、クロミナンス信号のサブサンプリングは知覚的には無損失と考えることがで
きます。ただし、絶対値で考えると、クロミナンスのサブサンプリングによって、クロマキーな
どの処理がかなり困難になる可能性があります。
サンプルレート
説明
74.25
MHz
HD
ビデオルミナンス(
Y´
)サンプルレート。
37.125
MHz
HD
ビデオクロミナンス(
C
B
C
R
)サンプルレー ト。これはルミナンスのサ
ンプルレートの半分になり、
4:2:2
の
HD
ビデオで使われます。
14.3
MHz
初期の
NTSC
デジタルビデオレコーダーは、色副搬送波信号の周波数のちょ
うど
4
倍(
3.58 MHz
×
4
)でビデオをサンプ ルしていました。これが、
4:2:2
などのカラーサンプル比率に
4
という数字が使用される由来です。
13.5
MHz
SD
デジタルビデオのル ミナンス(
Y´
)チャンネルのサンプルレー トです。
このサンプルレートは、
NTSC
デジタルビデオと
PAL
デジタルビデオの両方
の処理に使用されていました。
4:2:2
の
4
は、現在ではこのサンプルレート
を意味します。
6.75
MHz
4:2:2
ビデオの色差チャンネルのサンプルレートです。これは、
13.5 MHz
の
半分です。
サンプリング比率
説明
4:4:4
R
、
G
、および
B
チャンネルのそれぞれ、または
Y´
、
C
B
、および
C
R
チャン
ネルのそれぞれが同じレートでサンプルされます。カラー精細度が最大限維
持されます。
4:4:4:4
それぞ れのカラーチャ ンネルのフルサ ンプルレートの サンプリングに 加え
て、第
4
のアルファチャンネルもフルサンプルレートでサンプリングします。
4:2:2
カラーチャンネルは、カラー解像度が半分になるようにサブサンプリングさ
れます。たとえば、走査線の最初のピクセルに
Y´
、
C
B
、および
C
R
サンプル
が含まれているとします。次のピクセルには、
Y´
サンプルだけが含まれてい
ます。このパターンが繰り返されます。ほとんどの業務用ビデオ形式は、
4:2:2
カラーサブサンプリングを採用しています。
4:2:2:4
それぞれのカラーチャンネルのフルサンプルレート、およびアルファチャン
ネルの
4:2:2
サンプルレートでのサンプリングを行います。
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Part V
付録
下の表に、さまざまなデジタルビデオ形式で使用されるカラーサンプル比率のリストを示します。