つに、フレーム当たり
486
ラインを使用する
NTSC SD
形
式(
Digital Betacam
、
D-1
、
D-5
など)とフレーム当たり
480
ラインを使用する形式(
DV
、
DVCPRO
、
DVD
など)との間に微妙な違いがある点が挙げられます。なぜ、このような微妙な
違いが出るのでしょうか?
理由は簡単です。
480
は
16
で割り切れますが、
486
は割り切れま
せん。各フレームは圧縮時に
16
×
16
のピクセルブロックに分割されるため(マクロブロック
と呼ばれます)、ある種のブロックベースのコーデックでは
16
で割り切れると便利です。
これが問題となるのは、
Digital Betacam
などの
486
ライン形式と
DVD
などの
480
ライン形
式の間で変換を行う場合だけです。ただし、余分な
6
ラインはアナログテレビでは通常見えま
せん。
付録
A
ビデオ形式
385
V
V
V
V
一部のビデオ形式では、矩形ピクセルを使ってテープ上に保存する情報の量を減らしています。
たとえば、
DVCPRO HD
は走査線当たり
1280
ピクセルを効率的に記録しますが(
720p
形式を
使用時)、テープ上のスペースを節約するために、
1.33
ピクセルごとに輝度を平均化(サブサン
プリングと呼ばれる処理です)し、
960
ピクセルしか記録しません。これらのピクセルは正方形
のエリアを表すのではなく、各ビデオの走査線のより幅の広い矩形部分を表しています。その結
果、テープに記録される情報の量が
3/4
に減少します。
「
Final
Cut
Pro
」や「
Photoshop
」などのビデオおよびイメージ編集プログラムは、このような矩
形ピクセルがコンピュータのディスプレイに正しく表示されるよう補正しなければなりません。
しかしながら、複数の異なったピクセルのアスペクト比が使用されており、また、残念なことに、
業界で認可されている一本化された規格もありません。使用されている的確なアスペクト比は、
ソフトウェア・アプリケーションによってはもちろん、さまざまな他社製ビデオインターフェイ
ス間でも微妙に異なっています。
最近では、異なったピクセルアスペクト比を使用するアプリケーション間でグラフィックスを交
換する場合や、矩形ピクセルに対応していないアプリケーションを対応しているアプリケーショ
ンと一緒に使用する場合に、非常に大きな問題が発生しています。ワークフローをシンプルにす
る鍵は、ネイティブの非スクエアピクセルイメージ寸法で機能し、コンピュータ・ディスプレイ
上での補正が可能なアプリケーションを使うことです。幸いなことに、
「
Photoshop
」、
「
After
Effects
」
、
「
Final
Cut
Pro
」
、
「
DVD
Studio
Pro
」などの主要なビデオおよびグラフィックアプリ
ケーションは、ネイティブの解像度でグラフィックスやビデオの作業ができます。これらのアプ
リケーションを使うことで、いつでも最終的にビデオテープや
DVD
に出力する的確なピクセル
寸法で作業することができます。