Final Cut Pro 6 - 再生中の問題

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再生中の問題

このセクションでは、再生時に発生する問題とその解決策のリストを示します。

外部

NTSC

モニタまたは

PAL

モニタにビデオが表示されない。

Â

DV

デバイスからコンピュータへ、または

DV

デバイスから

NTSC

モニタまたは

PAL

モニタにケー

ブルが正しく接続されていることを確認してください。

Â

コンピュータの

FireWire

ポートに接続されたビデオカメラにビデオを表示する場合、ビデオカ

メラが

VCR

モードに設定されていることを確認してください。

Â

開いている「切り出しと取り込み」ウインドウがあれば、閉じます。

Â

「表示」>「外部ビデオ」と選択して、次に「すべてのフレーム」または「単一フレーム」を選

んでいることを確認します。

Â

「オーディオ/ビデオ設定」ウインドウの「

A/V

装置」タブで適切な設定を選んでいることを確

認します。

324

ページの「

オーディオ/ビデオのプリセットについて

」を参照してください。

Â

DV

デバイスに出力している場合、表示しているクリップが

DV

圧縮クリップであることを確認

します。「編集」>「項目の情報」と選択して、「

Compressor

」設定が「

DV-NTSC

」コーデッ

クまたは「

DV-PAL

」コーデックであることを確認してください。

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付録

E

一般的な問題の解決策

439

V

V

V

V

NTSC

方式または

PAL

方式の外部モニタに「

RT Extreme

をサポートしていないビデオカード。

ビデオのメモリが不十分である可能性があります。またはサポートされていないタイプである可

能性があります。

」というメッセージを示すオレンジ色のフレームが表示される。

Â

「ビューア」と「キャンバス」を表示しているモニタが「

Final

Cut

Pro

」と互換性のあるビデ

オグラフィックカードに接続されていることを確認してください。

オーディオとビデオが同期していない。または、ビデオでフレームのコマ落ちが発生している。

オーディオの同期に関する問題の多くは、取り込みや出力におけるフレームのコマ落ちが原因で

す。コマ落ちしたフレームのほとんどすべてが、ハードウェアの構成、または環境設定が正しく

ないため発生しています。フレームのコマ落ちの主な原因は次の通りです:

Â

使用している外部スピーカーがビデオカメラ、デッキ、または他社製キャプチャカードに接続

されていて、すべてのフレームに対して外部ビデオが設定されている場合、

「ビューア」また

は「キャンバス」から)コンピュータのモニタに表示されるビデオは、オーディオと同期しま

せん。代わりに、オーディオは同じ出力デバイスに接続されている

NTSC

モニタまたは

PAL

ニタに表示されたビデオと同期します。

Â

「ビューア」で開かれているか、

「キャンバス」で表示されている間に、クリップやシーケンス

をズームすると、フレームがコマ落ちする原因になります。

「キャンバス」または「ビューア」

の「表示」ポップアップメニューから「ウインドウに合わせる」を選択します。

Â

コンピュータディスプレイのリフレッシュレートが低く設定されています。

「システム環境設

定」の「ディスプレイ」ウインドウで「リフレッシュレート」は常に

75

ヘルツ以上に設定さ

れている必要があります。(これはフラットパネルディスプレイには該当しません。)

Â

「キャンバス」ウインドウと「ビューア」ウインドウは、その他のウインドウと重なり合わない

ようにしてください。

Â

「ユーザ環境設定」ウインドウにある「一般」タブの「

RT

オーディオミキシング」フィールド

のトラック数を減らしてください。コンピュータが処理できるよりもたくさんのオーディオト

ラックがリアルタイムでミキシングされるように指定されている場合、コマ落ちの原因となり

ます。トラック数を減らすとシーケンスをレンダリングする必要はありますが、再生の状態は

良くなります。

Â

Mac

OS

X

および

QuickTime

のバージョンが正しくない場合も、コマ落ちの原因となります。正

しいシステムソフトウェアのバージョンについては、

Final

Cut

Pro

」の

Web

サイトを確認し

てください。

Â

ビデオの取り込み先にしようとしているハードディスクが不適切です。原因としては、ハード

ディスクドライブの速度が遅い、ドライバに互換性がない、設定の問題などが考えられます。

詳細については、

Volume

1

の第

13

章「ハードディスクに関するオプションを決定する」を

参照してください。

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440

Part V

付録

Â

ハードディスクのフラグメント化が原因で取り込みや再生時にコマ落ちが発生する場合もあ

ります。一般に、ビデオ専用に確保されているディスクに取り込むことをお勧めします。フラ

グメント化を避けるには、ディスクが作業プロジェクトに関係ないファイルでいっぱいになら

ないようにしてください。

長いプロジェクトを編集しているときには、一部のクリップを取り込み、別のクリップを削除

して、また別のクリップを取り込む場合もあります。このような状況では、不要なファイルが

含まれていない記憶ボリュームでもフラグメント化する可能性があります。この状態はハード

ディスクユーティリティで診断できます。取り込み用ディスクのフラグメント化が進み、パ

フォーマンスが低下してしまった場合には、次の

3

種類の方法で解決します:

Â

Final

Cut

Pro

」を終了し、プロジェクトファイルをバックアップして、問題のあるボリュー

ムからクリップをすべて削除します。

(再取り込み可能なメディアだけを削除してください。

グラフィックファイル、オーディオファイル、オブジェクトファイルは削除しないでくださ

い。

Final

Cut

Pro

プロジェクトを再度開くと、ビデオクリップはすべてオフラインになっ

ています。これらのクリップを再度取り込むだけで、パフォーマンスは向上します。

Â

フラグメント化されたボリュームから、十分なスペースのある空きボリュームにファイルを

すべてコピーします。ファイルをコピーすると、コピー先のボリュームでこれらのファイル

のフラグメント化が解消されます。その後、オリジナルのフラグメント化されたボリューム

からファイルを削除します。これで、このボリュームにさらにクリップを取り込む準備が整

います。プロジェクトを再度開くと、

Final

Cut

Pro

」により、自動的にメディアの再接続

プロセスが開始されます。

Â

解決に時間をかけない対処方法としては、プロジェクトファイルをバックアップしてから、

ディスクのフラグメント解消用ソフトウェアを使って、ボリュームのフラグメント化を解消

します。

Â

また、「オーディオ/ビデオ設定」ウインドウの「

A/V

装置」タブで「デスクトップでミラー

リングする」の選択を解除してみることもできます。

Â

出力中にコマ落ちを引き起こす原因には、タイムラインで同時に開かれているシーケンスの数

が多すぎるということも考えられます。特に、多数の編集を持つ複雑なシーケンスでは、一度

に複数のシーケンスを開くだけで、再生のパフォーマンスが影響を受けます。これを解決する

には、ビデオに出力する必要のあるシーケンスを除くすべてのシーケンスを閉じてください。

Â

また、多数の短い編集のあるシーケンスの再生もコマ落ちの原因になります。ハードディスク
のクリップからクリップへのジャンプ機能が、短い編集が大量にあるプロジェクト(たとえ

ば、数百個の

10

フレームのクリップで構成されたビデオなど)に対応しきれないことがあり

ます。この場合、次の

2

つの解決策を試みてください:

Â

1

つのファイルに書き出してください。

QuickTime

ムービーを書き出す」コマンドを使用し

てレンダリングする場合、

「全フレームを再圧縮」機能を無効にして、必要のないレンダリ

ング時間を節約します。

Â

もう

1

つの解決策としては、

1

つの長いシーケンスを複数の短いシーケンスに分割し、これ

らを一度に

1

つずつテープに出力するという方法もあります。これはシーケンスが長い場合

に特に有効な手段です。

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付録

E

一般的な問題の解決策

441

V

V

V

V

テープへの編集が終わってからテープを再生したときに、編集した素材が表示されない。

Â

「テープに編集」コマンドでは、

「テープに編集」ウインドウのインサート編集およびアセンブ

ル編集ボタンをクリックする前に、出力するシーケンスやクリップを「ビューア」で開いてお

く必要があります。詳細については、

197

ページの第

14

章「

テープに編集を使用するアセン

ブル編集とインサート編集

」を参照してください。

取り込み中に、

「連続していないタイムコードが見つかりました」というエラーメッセージが表

示される

Â

野外で撮影されたソーステープや、メディアが消耗する寸前まで再生された古いソーステープ

からクリップをプログラムに取り込んでいる場合、タイムコードの途切れが現れ、タイムコー

ドの連続的なストリームを読みこむコンピュータの能力が混乱することがあります。どんな

ソーステープにも多少はタイムコードの途切れがあるのが普通ですが、連続していないタイム

コードにより、オーディオとビデオの同期に問題が発生し、取り込まれたクリップのタイム

コードが誤ったものになるので、取り込み中のこのような途切れはできるだけ避けるべきで

す。また、誤ったタイムコードは、不正確な

EDL

書き出しと、途切れを含むクリップの誤っ

た再取り込みの原因となります。

取り込み準備のために手動でソーステープを切り出す場合、ショットとショットの間に現れる

途切れと共にクリップを切り出すことは避ける方が賢明です。これは、このようなポイントで

タイムコードの途切れが頻繁に発生するからです。ショット中にタイムコードの途切れが現れ

る原因としては、テープが磨耗している、またはそのフレームでのメディアが破損したことが

考えられます。

どのような状況でもタイムコードの途切れの取り込みを避けるには、

「ユーザ環境設定」ウイ

ンドウの「一般」タブにある「タイムコードの途切れで」オプションが「新規クリップを作

成」または「取り込みを中止」に設定されていることを確認してください。

「タイムコードの

途切れで」オプションの詳細については、

304

ページの「

「一般」タブ

」を参照してください。

Â

取り込み中に頻繁にタイムコードの途切れが起きる場合は、ビデオカメラまたはデッキのヘッ

ドをクリーニングしてみてください。ヘッドが汚れていると、実際にはテープ上に存在しない

のにタイムコードの途切れが起きる場合があります。

「デッキのサーボをロックできません」というエラーメッセージが表示される。

Â

ビデオカメラやデッキのテープ転送メカニズムが、期待通りに同期できないか、コンピュータ

で予測されているよりも同期に時間がかかる可能性があります。

「デバイスコントロール・プ

リセット」の「プリロール」時間を長くしてください。

349

ページの第

26

章「

デバイスコ

ントロール設定およびプリセット

」を参照してください。

Â

デバイスが

FireWire

経由で接続されている場合、「デバイスコントロール・プリセット」でプ

ロトコルを「

Apple FireWire

から「

Apple FireWire Basic

に変更してみてください。

349

ペー

ジの第

26

章「

デバイスコントロール設定およびプリセット

」を参照してください。

background image

442

Part V

付録

DV

ビデオクリップがコンピュータのモニタでぼやけて表示される。

Â

初期の

Power Mac G4

コンピュータでは、

DV

の再生品質が高品質に設定されている場合、

リア

ルタイムで

DV

を処理して適切に再生することはできません。

結果として、

これらのコンピュー

タでは、

DV

クリップでフルフレームレートでの再生を維持するために、低い解像度で

DV

デオが表示されます。この低い解像度の結果、イメージの表示が柔らかくなりますが、失われ

る情報はありません。ピクチャが停止するとこれがわかります。「

Final

Cut

Pro

」では、再生

を継続する必要がない場合、高品質の静止画フレームが使用できるので、ピクチャの焦点が元

に戻ります。

1

秒あたり

25

または

29.97

フレーム(

fps

)で再生しながら、最高品質で

DV

メディアを表示

するには、コンピュータの

FireWire

出力をビデオカメラまたはデッキに接続する必要があり

ます。

DV

ストリームは、このビデオカメラやデッキの専用ハードウェアを使って解凍される

ので、接続された

NTSC

モニタや

PAL

モニタでスムーズに

DV

メディアが再生できるようにな

ります。

参考:別のアプリケーションに書き出された

DV

クリップでも同じようなぼやけた効果が見ら

れます。

DV

を使ってクリップを圧縮している限り、遅いコンピュータでは再生中の解像度が

低くなりますが、ディスク上のソースメディアには依然としてすべての情報が最高の品質で含

まれています。

参照ムービーの再生に問題がある。

Â

参照ムービーの再生に関する問題が起きる場合には、

QuickTime

参照ムービーではなく独立再

生形式ムービー(すべての素材ファイルがムービーに書き込まれます)としてメディアを書き

出し直してみてください。

これには、メディアを書き出す際に、前出のダイアログにある「独立再生形式で保存」にチェッ

クマークを付けます。詳細については、

240

ページの「

QuickTime

ムービーファイルを書き

出す

」を参照してください。

再生したビデオがコンピュータのスクリーンに表示されない。

Â

ビデオデバイスからのケーブルが、コンピュータに正しく接続されていることを確認してくだ

さい。

Â

「オーディオ/ビデオ設定」ウインドウの「取り込みプリセット」タブで「

QuickTime

ビデオ

設定」をチェックしてください。

QuickTime

ソースと圧縮設定の詳細については、

339

ペー

ジの第

25

章「

取り込み設定と取り込みプリセット

」を参照してください。

編集中にビデオの再生品質が低下し、なめらかに再生されない。

Â

編集中のメディアが

Sorenson

やシネパックなど、キーフレーム圧縮を使用するメディアでは

ないことを確認します。

ビデオカメラやデッキが指定されたタイムコードに移動しない、またはコマンドを実行しない。

Â

「オーディオ/ビデオ設定」ウインドウの「デバイスコントロール・プリセット」タブで正し

いプロトコルが選択されていることを確認してください。

FireWire

を使用している場合、

Apple FireWire Basic

」プロトコルを使ってみてください。

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付録

E

一般的な問題の解決策

443

V

V

V

V