Final Cut Pro 6 - 「マルチクリップシーケンスの作成」ダイアログについて

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「マルチクリップシーケンスの作成」ダイアログについて

「マルチクリップシーケンスの作成」ダイアログは「マルチクリップの作成」ダイアログと同じ

ように機能しますが、重要な相違がいくつかあります。

「マルチクリップシーケンスを作成」コマンドは常に素材のタイムコードが一致していると想定

してクリップをマルチクリップにグループ化するので、同一のイベントはまったく同じタイム

コード番号で各テープに記録されていると想定します。しかし、カメラの中には撮影中に連続し

て記録を行っていないものもあり、各リールからまったく同じ開始タイムコード番号と終了タイ

ムコード番号をもったメディアファイルが取り込まれるとは限りません。そこで、

「マルチクリッ

プシーケンスの作成」ダイアログには、指定した範囲の開始タイムコード番号を使ってクリップ

をグループ化するためのオプションが用意されています。この範囲をタイムコード同期オフセッ

トと呼びます。

タイムコード同期
オフセット値

マルチクリップの

グループ化領域

タイムコードを同期させる

方法を選択します。

下に示すマルチクリップを

含むシーケンスを作成する

には、このオプションを

選択します。

指定した範囲内の

開始タイムコード番号をもつ
クリップがマルチクリップと

してグループ化されます。

この列には、各クリップの
開始タイムコード番号が

表示されます。

この列には、現在グループ化されている
マルチクリップの各アングルの相対的な

配置が表示されます。

アングルを含める

チェックボックス

ここをクリックすると、

現在のタイムコード
同期オフセット値によって

マルチクリップのグループ化
領域が更新されます。

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16

マルチクリップを操作する

253

IIIIIIII

「マルチクリップシーケンスの作成」ダイアログには以下の機能があります:

Â

マルチクリップのグループ化領域: 選択したクリップが

1

つまたは複数のマルチクリップとし

て表示され、各クリップのタイムコードに基づいてソートおよびグループ化されています。デ

フォルトでは、複数のクリップの開始タイムコード番号が同じである場合、それらのクリップ

はマルチクリップにグループ化されます。クリップが固有の開始タイムコード番号をもってい

る場合、そのクリップは独自のマルチクリップとしてグループ化されます。

参考:タイムコード同期オフセットを調整して、マルチクリップを別々にグループ化すること

ができます。

Â

「メディア調整」列: この列には、各クリップがマルチクリップ内でどのように同期されてい

るかが表示されます。

Â

「同期時間」列: この列には、各クリップの開始タイムコード番号が表示されます。

Â

タイムコード同期ポップアップメニューおよびその値: 開始タイムコード番号がわずかに異

なるクリップをマルチクリップにグループ化できるよう、タイムコード同期オフセットを調整

することができます。これを行うと、タイムコード番号はオーバーラップしているが、開始タ

イムコード番号が同じではないクリップをグループ化することができます。このような状況

は、

「今取り込む」を使ってクリップを取り込んだ場合や、一部のビデオカメラがほかのカメ

ラより遅れて開始した場合に起こります。

タイムコードを同期させるには

2

つの選択肢があります:

Â

「開始タイムコードを使用」/「開始タイムコードのデルタタイム」

: このオプションを使用

すると、クリップをマルチクリップアングルとしてグループ化するときに、特定のタイム

コードオフセット値を設定することができます。たとえば、

「開始タイムコードのデルタタ

イム」フィールドに

1:00

と入力し、

「アップデート」をクリックすると、次のクリップがマ

ルチクリップにグループ化されます:

クリップ

A

01:00:10:00

、クリップ

B

01:00:09:00

およびクリップ

C

01:00:11:00

。クリップ

D

01:00:10:15

)やクリップ

E

01:00:09:06

など、この+/−

1:00

の範囲内にあるクリップもグループ化されます。

Â

「オーバーラップタイムコードを使用」/「最小オーバーラップ」

: このオプションを使用す

ると、各クリップのタイムコード番号がどの程度オーバーラップしている場合にクリップを

マルチクリップにグループ化するかを選択できます。このパーセンテージを低く設定するほ

ど、クリップをグループ化するのに必要とされる、各クリップのタイムコード番号のオー

バーラップは短くなります。たとえば、「最小オーバーラップ」フィールドに

100

%と入力

すると、まったく同じ開始タイムコード番号と終了タイムコード番号をもったクリップだけ

でマルチクリップが作成されます。ただし、以下の

2

つのクリップがあるとします:

名前

タイムコード

継続時間

他方のクリップとの
オーバーラップ

オーバーラップの
継続時間

クリップ

A

01:00:00:00

02:00:00:00

01:00:00:00

01:30:00:00

02:00:00:00

00:30:00:00

クリップ

B

01:30:00:00

02:15:00:00

00:45:00:00

01:30:00:00

02:00:00:00

00:30:00:00

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254

Part II

ラフ編集

この場合、最小オーバーラップ値を

66

%(または、これより小さい任意の値)に設定すると、

クリップ

B

はクリップ

A

と共に

1

つのマルチクリップにグループ化されます。これは、クリッ

B

のタイムコード番号の

66

%がクリップ

A

のタイムコード番号とオーバーラップしている

からです。

詳細については、

256

ページの「

マルチクリップシーケンスの例

」を参照してください。

Â

「アップデート」ボタン: ここをクリックすると、

「開始タイムコードのデルタタイム」フィー

ルドの値に基づいて現在のマルチクリップのグループ化が更新されます。このボタンは、タイ

ムコード同期ポップアップメニューから「開始タイムコードを使用」を選択した場合にのみ表

示されます。

Â

新規マルチクリップを新規シーケンスに自動的に編集します: このオプションを選択すると、

マルチクリップと一致する設定をもった新しいシーケンスが作成されます。新しいシーケンス

には、各マルチクリップが時系列で含められます。これにより、ライブイベント全体がマルチ

クリップのシーケンスとして効率的に再作成されます。

Â

アングルを含めるチェックボックス: 作成するマルチクリップにクリップを含めない場合は、

チェックボックスの選択を解除します。