Final Cut Pro 6 - 周波数帯域を効果的に使う

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周波数帯域を効果的に使う

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セリフをカットするときのヒント

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音楽をカットするときのヒント

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サウンドを正確に表現する方法を学ぶ

サウンドのデザインの仕事に専念するつもりがなくても、サウンドデザイナーやサウンドエンジ

ニアと、サウンドに関するコミュニケーションができるようになることは重要です。あいまいな

形容詞をできる限り避けて、聞こえたものを言葉で表現する練習をしましょう。できるだけ具体

的な表現を心がけましょう。「外の音」を要望するのではなく、

「夕暮れにコオロギが鳴く中、遠

くの高速道路をときどき車が走り抜ける」のようにします。

「街の音」とは言わずに、

「クラク

ションが鳴り、舗道を歩く足音が響く中、ときどきヘリコプターの音が聞こえる」のようにしま

す。このようなディテールが、サウンドミックスに説得力をもたらします。

周波数帯域を効果的に使う

ミックスの中で最も重要なサウンドが最も高いレベルになっているべきだということはかなり

はっきりしていますが、ほかにも音量を上げずにブレンドするための方法はあります。ほとんど

のサウンドは特定の周波数範囲を占めるので、異なる範囲のサウンドをミックスする場合は、あ

まりレベル調整をしなくても明瞭さを保てます。同じ範囲にあるサウンドが多すぎると、不協和

音が生じる可能性があります。

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Part I

オーディオミキシング

イコライザを使ってサウンドを形成できます。お使いの周波数帯域に「穴」を開け、そこにほか

のサウンドを配置できます。たとえば、

1

3 kHz

帯のセリフを既存のバックグラウンドサウン

ド上でより聞き取りやすくする場合、トラック全体のレベルを下げる代わりに、バックグラウン

ドサウンドにフィルタをかけて

1

3 kHz

帯のレベルだけを下げることができます。

イコライゼー

ションによって、選択した周波数にあるサウンドのレベルのみを下げることが可能になり、周波

数帯域のその部分において、ミックスがより鮮明になります。