Final Cut Pro 6 - オーディオレベルとパンキーフレームを記録する

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オーディオレベルとパンキーフレームを記録する

「オーディオミキサ」最上部の「オーディオキーフレームを記録」ボタンが選択されていれば、

フェーダやパンスライダを調整するたびにオーディオレベルとパンキーフレームが記録されま

す。キーフレームは、再生中でも再生の一時停止中でも記録できます。

再生中にキーフレームを記録する場合、フェーダやパンスライダにマウスのカーソルを合わせて

マウスボタンを押すと記録が開始され、マウスボタンを放すまで記録が継続します。記録される

キーフレーム数は、

「ユーザ環境設定」ウインドウの「編集」タブの「オーディオキーフレーム

の記録」ポップアップメニューでの指定によって決まります。

参考:マウスを使ってフェーダを調整する代わりに、サポートされているコントロールサーフェ

スを使って、複数のフェーダやパンスライダを同時に調整することもできます。

キーフレームの記録は、マウスボタンを押している限り続くので、トラックの短い連続クリップ

のグループをまとめてミックスする場合に適しています。たとえば、

1

人の登場人物が話すセリ

フをいろいろな角度から拾い、トラック

A1

A2

上に

6

つのクリップに分けてセリフシーケン

スを編集したとします。

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94

Part I

オーディオミキシング

それぞれのクリップには独自のオーディオレベルがあるので、

「オーディオミキサ」を使用して

グループ全体のレベルを設定するには、

6

つすべてのクリップを再生しながらマウスボタンを押

し続けて、キーフレームを記録する必要があります。クリップ

4

の途中で停止すると、これらの

クリップのオーディオレベルオーバーレイは、次のようになります:

これは、クリップ

5

またはクリップ

6

でフェーダの動きが検出されなかったためで、これらのク

リップについてはレベルが調整されません。この場合、再生ヘッドを作業中のセクションの先頭

に戻し、必要なキーフレームを記録し直すと簡単です。

マウスボタンを放すと、キーフレームの記録は終了し、そのトラックのフェーダは、前の設定レ

ベルの表示に戻ります。パンの情報を記録する場合にも同じルールが適用されます。

重要:

「オーディオキーフレームを記録」ボタンが選択されていないと、フェーダまたはパンス

ライダを動かしてもキーフレームは記録されません。ただし、キーフレームおよび

2

つのキーフ

レーム間のレベルは修正できます。

オーディオレベルまたはパンキーフレームを記録するには:

1

「オーディオミキサ」上部のボタンバーにある「オーディオキーフレームを記録」ボタンを選択

します。

ヒント:

必要に応じて、再生中に「オーディオキーフレームを記録」ボタンを選択/選択解除

できます。

2

「ビューア」または「タイムライン」で、シーケンス上のキーフレームの記録を開始する領域に

再生ヘッドを移動します。

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5

オーディオミキサを使う

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IIII

実際にミキシングしようとするセクションよりも

2

3

秒早めにスタートし、準備時間を確保す

ることをお勧めします。

3

シーケンスの再生を始めます。

4

シーケンスの再生中に、目的のトラックストリップのフェーダかパンスライダの上にポインタを

配置してからマウスボタンを押し、そのトラックで再生しているクリップのオートメーションの

記録を始めます。

5

マウスボタンを押している間はミキサオートメーションの記録が継続し、フェーダまたはパンス

ライダを動かすと、再生中でもクリップのオーディオまたはパンレベルをリアルタイムで調整で

きます。

6

記録し終わったら、マウスボタンを放してキーフレームの記録を停止します。

シーケンスの再生は続行され、フェーダとパンコントロールは、直前に設定したレベルに戻り

ます。

フェーダスライダの上に

ポインタを配置し、
オートメーションの記録を

始めます。

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96

Part I

オーディオミキシング

7

調整する「オーディオミキサ」コントロールがほかにもある場合は、上記

4

6

の手順を繰り返し

ます。

8

調整を終了したら、再生を停止します。

1

つのトラックのオートメーションの記録が終わったら、再生ヘッドを先頭に戻し、別のトラッ

クのキーフレームを記録できます。このように、オーディオミックスを一度に

1

トラックずつ作

成し、シーケンス内の全クリップでレベル設定が完了するまで各トラックにキーフレームを追加

することができます。結局のところ、リアルタイムで「オーディオミキサ」を使うか、「ライム

ライン」または「ビューア」で直接レベルを設定するかは問題ではありません。目的のトラック

やクリップで使用できる方法であれば何でもかまいません。

参考:すでにミックスしてあるトラックのレベルを変更することもできます。フェーダとパンの

オートメーションの新しい変更内容により、それまでに設定されていたキーフレームは上書きさ

れます。