Final Cut Pro 6 - 例:キーフレームを使用して不透明度を変更する

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例:キーフレームを使用して不透明度を変更する

この例では、

Final

Cut

Pro

」を使用して、時間の経過に伴って不透明度をダイナミックに調整

し、高度なマルチレイヤーエフェクトを作成する方法について説明します。ここでは、

2

つのク

リップを重ねて、クリップの不透明度を時間の経過に従って調整します。手前のクリップは、

フェードインして別のクリップの上に数秒間スーパーインポーズしてから、

(下のイメージがほ

とんど見えなくなるまで)不透明度を増して、その後に完全に消えます。

ズームコントロール

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15

キーフレーム設定されたエフェクトのパラメータを調整する

303

IIIIIIII

1

同じ継続時間の

2

つのクリップを、シーケンスのそれぞれのビデオトラックに組み込みます。

参考:前に表示させるクリップをトラック

V2

に、もう一方のクリップをトラック

V1

に配置し

ます。

2

「ビューア」でトラック

V2

にあるクリップを開き、

「モーション」タブをクリックします。

3

「不透明度」パラメータの開閉用三角ボタンをクリックして、キーフレームグラフ領域にキーフ

レームグラフ線を表示します。

4

クリップ全体の不透明度を調節するには、以下のいずれかの操作を行います:

Â

数値フィールドの値が「

50

」になるまで、

「不透明度」スライダを左方向にドラッグします。

Â

「不透明度」数値フィールドに「

50

」と入力して、

Return

キーを押します。

Â

キーフレームグラフ領域の「不透明度」値のグラフ線の上にポインタを移動します。ポインタ

がレベル調整ラインに変わったら、数値フィールドの値が「

50

」になるまで、下方向にドラッ

グします。

5

「ビューア」の再生ヘッドの位置フィールドに、「

01:00:02:00

」と入力して再生ヘッドを移動し

ます。

片方のクリップを

トラック

V1

に、もう片方の

クリップをトラック

V2

スーパーインポーズし、
クリップを重ねます。

「キャンバス」の

イメージでは、両方の

レイヤーがブレンド
されて表示されます。

新しいタイムコード値を

入力すると、その位置に

再生ヘッドが移動します。

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304

Part II

エフェクト

6

「不透明度」パラメータのキーフレームボタンをクリックし、再生ヘッドの新しい位置にキーフ

レームを作成します。

時間の経過に伴ってパラメータをダイナミックに変更するには、最低

2

つのキーフレームが必要

になるので、キーフレームをさらに追加する必要があります。

7

キーフレームグラフルーラで「

01:00:03:00

」に再生ヘッドを移動し、キーフレームをもう

1

つ作

成します。

8

キーフレームグラフ領域で、

「不透明度」キーフレームグラフ線上にある

2

つのキーフレームの左

にポインタを移動します。ポインタがレベル調整ラインに変わったら、数値フィールドが「

0

になるまで下方向にドラッグします。

「不透明度」

パラメータのキーフレームグラフ線に指定した形状により、

再生の最初の

2

秒間はトッ

プレイヤーが完全に非表示になります。数秒後、不透明度が

50

パーセントになると、両方のレイ

ヤーが均等にミックスされたように見えます。

「不透明度」キーフレーム

グラフ線に、

2

つめの

キーフレームを追加します。

不透明度が

50

パーセントの

セグメントでは、両方の
レイヤーが均等にミックス

されます。

0

パーセントから

50

パーセントに増加すると、

「タイムライン」のトラック

V2

クリップがトラック

V1

クリップの上に徐々に表示されて
きます。

0

パーセントのセグメントでは、

そのセグメントの継続時間の間は

トップレイヤーが非表示になりま

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15

キーフレーム設定されたエフェクトのパラメータを調整する

305

IIIIIIII

9

再生ヘッドを「

01:00:04:00

」に移動し、さらに不透明度のキーフレームを追加します。

このキーフレームを移動して、傾斜のないキーフレームグラフ線のセグメントを作ることはでき

ないので、別のキーフレームを追加する必要があります。

10

再生ヘッドを「

01:00:05:00

」に移動し、さらにキーフレームを追加します。

11

この最後のキーフレームの不透明度の設定を

100

パーセントに調整します。

「不透明度」パラメータのキーフレームグラフ線の形状により、トップレイヤーの不透明度が、

1

秒間

50

パーセントにとどまってから、トップレイヤーは

100

パーセントまで不透明度を増し、

トラック

V1

のクリップが完全に不明瞭になります。

12

このシーケンスを完成させるため、最後に

1

つのキーフレームを追加し、最上位レイヤーを再び

フェードアウトします。再生ヘッドを「

01:00:06:00

」に移動し、別のキーフレームを追加してか

ら、

「不透明度」値を

0

に変更します。

ヒント:上記の手順は、

「タイムライン」で不透明度オーバーレイを使って行うこともできま

す。詳細については、次の例を参照してください。

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306

Part II

エフェクト